独占レポート グッドウッドでポルシェ935を駆る
公開 : 2019.07.05 21:10
ベース車と全く異なるフィーリング
935のパワーは強大だ。このヒルクライムを何度も走ってきたが、これほど速いクルマはほとんどなかったと言って良いだろう。頂上でスピンターンしたい衝動を抑え、静かに停車して考えた。たった1分にも満たない走行から、どんなことをみなさんにお伝えできるだろうかと。
ひとつ言えることは、同僚たちはGT2 RSのインプレッションをそのままコピーすれば良いと言ったが、実際に乗ってみるとそうでは無かったということだ。
パワートレインはエグゾーストを除き共通だが、ギアボックスのソフトやトラクションコントロールの設定は変更されている。そしてレース用のサスペンションやタイヤ、レースカーのダッシュボードの装着により、フィーリングは一変している。
低速域では気難しいクルマだ。1速ではクラッチミート時に振動を生じるほか、スタート地点付近のバンプでも小刻みな揺れや音を感じた。サスペンションにラバーが全く使われていないかのようだが、実際にそうなのかもしれない。デジタルの数字が目の前で踊り、ステアリングにはいくつものボタンが取りつけられている。そして視界に入るものはすべてカーボンファイバー製だ。