ジーリー 驚くべき成長物語 世界トップ10は目前 ロータスの今後も

公開 : 2019.08.03 18:50

世界13位 ジオメトリーとプロトン

ボルボと遠程汽車のトラックまで含めると、昨年のジーリーホールディング全体の生産台数は215万台に達し、販売台数で見たグループの世界ランキングは、いまやBMWマツダの間に割って入る13位というものだ。

今年初め、ジーリーは中国国内で新たなサブブランドを立ち上げている。ジオメトリーというこのブランドからは、手ごろな価格のEVが登場する予定であり、すでに販売が開始されている最初のモデル、モデルAの補助金を含めない価格は、2万4000ポンド(326万円)からとなっている。

今年3月の上海モーターショーでの公式発表に先駆けて、このクルマのステアリングを握る機会を得たが、刺激は足りないものの、その仕上げと品質には驚かされた。

ジオメトリーからはさらに多くのモデルが登場する予定であり、欧州での販売も計画されている。

もうひとつのジーリーの成長戦略が、ボルボに続くさまざまな買収劇だ。2009年、タクシー車両生産を行っているLT1の一部株式を取得したが、2012年にLT1が破産申請を行うと、その資産と車両生産のほとんどを管理するようになっている。


新たにロンドン・エレクトリック・ビークル・カンパニー(London Electric Vehicle Company:LEVC)の名を与えられたこのメーカーからは、2017年にレンジエクステンダー式の電動LEVC TXキャブが発売されており、他にも同じプラットフォームを用いたモデルの展開が計画されている。

さらに2年前には、マレーシアの自動車メーカー、プロトンの49%の株式を取得しており、その子会社であるロータスでは51%の株主となっている。

プロトン買収の戦略的な意味は明らかであり、それは参入が厳しく制限されているマレーシア市場へのアクセスとともに、右ハンドル車両の生産能力を確保することにあった。

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