ジーリー 驚くべき成長物語 世界トップ10は目前 ロータスの今後も
公開 : 2019.08.03 18:50
ロータスの価値 さらなる買収も?
その限られた販売台数を考えれば、ロータス買収は偶然の産物かとも思われたが、すぐにこの新たな子会社にも、ボルボ同様の投資と大きな独自裁量権を与えるつもりであることが明らかとなっている。(番外編3参照)
ジーリーではダイムラーにも出資しており、その出資比率は9.69%に留まるものの、その出資を通じて彼らが何を得ようとしているのかについて、ドイツのメディアでは大きな関心を呼んでいる。
少なくとも現時点では、全面的な技術協力にまでは至っていないが、3月には、ジーリーが中国国内で100%EVの新型モデルを創り出す計画とともに、スマートの50%の株式を取得したことが発表されている。
最新のジーリーGEサルーンでは、「広がる宇宙」として知られる幾重にも同心円が描かれた、ブランドを象徴する新たなグリルデザインが導入されている。デザイン責任者を務めるピーター・ホーベリーは、このデザインがリーとの対話から生み出されたものであることを認めており、自動車生産を開始してわずか20年での、ジーリーの劇的な成長を考えれば、この自動車メーカーの宇宙がすぐに拡張を止めることはないだろう。
創業以来、熱意こそがジーリーを象徴するものであり続けている。数少ないメディアのひとつとして、英国版Autocarは、今年の上海モーターショーでジーリー・オートCEO(そしてジーリーホールディングのプレジデントでもある)のアン・コンフイへのインタビューに成功しているが、そこで彼は、ジーリーにはさらなる成長の機会が数多く残されていると語っている。
「ジーリーが目指すのは、世界的な競争力を持つワールドクラスの自動車メーカーでありグループです」と、彼は言う。「そのためには、自らだけではなく、外部のパートナーとの協業も進めていきます」
公式には、新たな買収よりも現在のブランドによる成長を優先しており、アンも「自社ブランドによる成長を目指しています」と話しているが、これまでの実績を考えると、魅力的なオファーさえあれば、ジーリーがそのチャンスを逃さなかったとしても決して驚きはしないだろう。