ベントレーCEO、EV開発を明言 「顧客の期待に応えられるのは2025年頃」
公開 : 2019.07.10 21:10
800Vの超急速充電に期待
ホールマークによれば、現実的な使い方で最低でも560kmの航続距離が電動ベントレーには必要だという。これは現在の内燃エンジン搭載車の燃料タンクで走れる距離とほぼ同じ性能だ。
この航続距離の問題を劇的に改善すると期待されている全固体電池は、実用化まであと少なくとも5年から10年は掛かるだろうとホールマークは慎重な見方を示した。
「全固体電池を搭載する試作車が2〜3年後に作られるとしても、最初の製品はおそらく内燃エンジンの20倍くらいコストが掛かるでしょう。莫大なコストになるはずです」と彼は語った。
ベントレーの顧客にEVを購入したいと思わせるためには、充電施設のインフラも改善する必要があるとホールマークは述べ、VWグループが他の自動車メーカーなど複数の企業と共に出資しているイオニティの充電ステーション・ネットワークの重要性を強調した。
イオニティが欧州で展開している充電ステーションの数は、今年中にテスラのスーパーチャージャー・ネットワークに並ぶと見られている。
「実際に鍵となるのは800Vのバッテリー・システムでしょう。20分の充電で500kmの距離を走れるようになれば、状況は一変するはずです」と、彼は語った。