ナチュラルな電子制御 ランボルギーニ・ウラカン・エボ 国内サーキット試乗
公開 : 2019.07.12 19:10
スラロームとドリフトにトライ
そうやっておよそ10ラップほど、フルコースで快感の超高速でドライビングを味わったのち、今度はスキッドパッドに移動してスラロームとドリフトにトライ。
まずはパイロンを狭い間隔で並べた2つのスラロームコースを、エボスパイダー、エボの順で走る。
そこでは全幅1.9mを超えるウラカン・エボが、後輪操舵の逆位相作動によってパイロンとパイロンのあいだの狭い空間に無理なくノーズを切り込むことができるのを体験したが、これに関しても作動に特別な違和感を覚えることがなかったのが好ましかった。
そして最後はドリフトである。
とはいえウラカン・エボのドリフト、カウンターステアを切りながらテールを派手に流すあのドリフトとは違う。
いわゆるゼロドリフト、もしくは当方の表現でアンダーステアドリフトという奴で、ステアリングは通常どおり内側に切ったまま、後輪をアウトに流すという状態。
助手席に座る元F1ドライバー、高木虎之介インストラクターの掛け声に合わせてスロットルを踏み込むと、前輪に荷重が載った状態であればアンダーステアが強まることなく、後輪がアウトに滑り出す。そのときANIMAはスポーツにセットしてあったはずだ。
その際、スロットルを踏んでいる限りオーバーステアにならず、カウンターステアを切る必要がないのが、トルクベクタリングを駆使したLDVIの威力なのだろう。
これをサーキット走行より前に体験していたら、ANIMAをスポーツにセットして、フルコースのどこかでゼロドリフトを経験してみたくなったかもしれない。