速度リミッター義務化 欧州では2022年から 本当に安全に? ドライバー意識調査
公開 : 2019.07.28 07:50
2022年以降、欧州で販売される新車への装着が義務付けられることになる速度リミッターですが、当のドライバーたちはこの装置について、どう思っているのでしょうか? 賛成派と反対派、それぞれ意見は異なりますが、移動の自由に対する思いは共通なのかも知れません。
もくじ
ー 賛成と反対 安全性向上に期待
ー 事故の原因に? 新車市場には逆風
賛成と反対 安全性向上に期待
2022年以降義務化される速度リミッターに関する数々のニュースによって、ドライバーのこの装置に対する注目も高まっている。
では、彼らはこの装置をどう受け止めているのだろう? 速度リミッターとは、多くの命を守ることのできる素晴らしい安全対策なのだろうか? それとも、ドライバーの自由を奪うことで、ますます交通を危険にするだけの、全体主義的なやり方なのだろうか?
英国版Autocarに替わって、マーケット調査企業のシンプソン・カーペンターでは、1000人以上の自動車購入者にアンケートを行っている。
速度リミッターに関しては、賛成派が反対派を大きく上回っており、賛成49%に対して反対24%と、その比率は2対1に達している。
だが、ひとつの問題に関して、より強い関心を示すひとびとの方がつねに影響力を持っており、今回の調査で、強固に賛成と反対の意志を示したひとびとの割合はそれぞれ18%と12%と、より僅差となる。
速度リミッターに最も強く賛成したのは、女性と次にハイブリッドやEV購入を考えているひとびとだった。
一方、2.0ℓ以上の排気量を持つ車両を保有するひとびとが、もっとも強く反対しており、このグループでは、賛成派と反対派が拮抗している(それぞれ39%だ)が、反対派のこの問題に対する関心の強さは、賛成派のほぼ2倍近くにも達していた。
速度リミッターを支持するのは、道路交通の安全性向上と、速度違反の減少への期待が主な理由となっている。
賛成派のなかでも、次の愛車にハイブリッドかEVを検討しているひとびとは、交通安全と事故の減少を、その支持の理由にあげる傾向が強く、高齢ドライバーは速度違反件数の抑制効果を、より強調している。