ロードテスト DS 3クロスバック ★★★★★★☆☆☆☆
公開 : 2019.07.21 09:50 更新 : 2022.04.23 11:57
快適性/静粛性 ★★★★★☆☆☆☆☆
残念なことに、DS 3クロスバックのソフトなスプリングがもたらすセカンダリーライドは、目を見張るようなものではない。平坦でないクロスカントリーロードのストレッチはボディの動きを活発にし、ダンピングは伸び側も縮み側もそれほど洗練されていない。このクラスでとりわけ快適なクルマを教えてくれといわれても、このクルマの名前を挙げることはないだろう。それは、運動性における大きな欠点だ。完璧な舗装でもなければ、ボディの挙動には落ち着きのなさがはっきり感じ取れ、それに路面からのよりシャープな入力をいなせないセカンダリーライドが伴う。
どんなスピードであろうが、道路のジョイントやマンホール、断続的な隆起などでは、うるさく鋭い突き上げ音がキャビンに響く。サスペンションはショックの減衰もホイールのコントロールも不足している。アクスルは、上り坂を超える際に定位置から落ち、そこから突如、時には音を立てて、ホイールアーチ内へ戻るのだ。おそらく、ホイールがもっと小さければこれほどではないのだろうが、18インチ仕様のテスト車ではプレミアムなコンパクトSUVにふさわしくないと感じられる乗り心地で、市街地の速度域でもそれは改善されない。
ドライビングポジションは、数年前に出たDSのモデルよりはよくなっている。ただしテスター陣の中には、ステアリングコラムのテレスコピック量がもう少し欲しいという意見もあった。キャビンの静粛性に関しては、2016年にテストしたアウディQ2よりロードノイズも風切り音も抑えている。113km/h巡航時に計測した騒音は68dBで、アウディは73dBだった。