長期テスト スバルBRZ(最終回) コスパの良いドライバーズカー

公開 : 2019.07.24 19:10

路面が把握しやすい足回り NAエンジンの魅力

BRZはたとえ路面のコンディションが悪くとも、卓越した度量を持つマシンだ。クイックなステアリング(ロックトゥロックは2.48回転)と機敏なシャシーのおかげで、あらゆる操作に反応してくれると信頼できる。わずかにロールするが、これはクルマとのコミュニケーションの一部であり、グリップの限界に近づいていると知らせてくれているに過ぎない。

装着されているミシュラン・プレマシーHPはエコタイヤということもあってグリップはたいしたことないが、首尾一貫した挙動を見せ、1万1000kmを走ってもほとんど摩耗していない。

さて、タブーにも触れておこう。スペック表を見てわたしの友人が言ったように、BRZは特に速くはない。だが、楽しむにはちょうど良いパワーを備えている。それに、最近のレポートでも述べたように、もしスバルのフラット4がひねり出すトップエンドでのパワーが失われてしまうなら、このクルマにターボエンジンは必要ない。

6カ月の間に、幾度となくスーパーチャージャーの装着を勧められた。ずっとこのクルマに乗るならそういった誘惑もあっただろうが、それでもやはりNAであることを優先していただろう。

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