長期テスト スバルBRZ(最終回) コスパの良いドライバーズカー
公開 : 2019.07.24 19:10
思わず見惚れるエクステリアと古くさいキャビン
ではスタイリングはどうか。気に入っているクルマを停めたあとには思わず振り返ってしまうものだが、わたしもBRZから降りるたびに見惚れてしまっていた。
しかしいざ乗り込むと、デザインに感嘆はなく黙認するしかない。センターコンソールには古めかしいスイッチ類が並び、レトロなデジタル時計に魅力は皆無。シートヒーターのスイッチに至ってはまるで、古い電子レンジのボタンのようだ。
だが、これらはすべて容易に水に流すことができるし、6カ月を過ごした今では、これもBRZの魅力を増していると感じ始めている。
最後に確認しておこう。BRZは現在販売されているモデルの中で、もっともコスパの良いドライバーズカーだろうか。あなたがわたしと同じようにめったに後席に人を乗せないなら、答えは当然イエスだ。後輪駆動らしい懐の深いシャシーを楽しみ、トルクと引き換えに搭載された高回転エンジンを堪能できるだろう。
セカンドオピニオン
エンジンの回転数を上げると少々躾がなっていないと感じられるときもあるが、BRZはまるで若いラブラドールのように、フレンドリーで楽しくエネルギッシュな存在だ。運転に熱中できるなら、唯一気にかかる点は思った以上に高くついてしまったガソリン代くらいだろう。
好きなトコロ
魅力的なルックス
まばゆいWRブルーマイカのボディカラーとシルバー・ブラックの17インチホイールにより、スーパーカーのように人々の目線を引きつけるクルマになっている。
ハンドリングの良さ
BRZのように、しなやかな乗り心地とまとまったコーナリングを両立しているクルマは少ない。まさにB級路のお供にうってつけだ。
レスポンスの良いステアリング
フィーリングがすこぶる良いというわけではないが、レスポンスの良い愉快なすれアリングはBRZを軽快に感じさせている。
愛されるキャラクター
現代のクルマで、これほど人を虜にするクルマは少ない。皆が気に入る、愛されキャラ、といったところだろうか。
嫌いなトコロ
ぱっとしないスイッチ類
魅力的なエクステリアと打って変わって、ボタンのデザインやクオリティはいただけない。
テスト車について
モデル名:スバルBRZ 2.0i SE LUX MT
テスト開始日: 2017年3月20日
テスト開始時走行距離:3460km
テスト終了時走行距離:1万5063km
価格
新車時価格:2万6100ポンド(379万円)
現行価格:2万6500ポンド(386万円)
テスト車の価格:2万7600ポンド(401万円)
ディーラー評価額:2万2100ポンド(323万円)
個人評価額:1万9500ポンド(284万円)
市場流通価格:1万8800ポンド(273万円)
オプション装備
ナビ 1500ポンド(21万9000円)
燃費&航続距離
カタログ燃費:15.4km/ℓ
タンク容量:50ℓ
平均燃費:13.2km/ℓ
最高燃費:17.9km/ℓ
最低燃費:9.7km/ℓ
航続可能距離:548km
主要諸元
0-100km/h加速:7.6秒
最高速:225km/h
エンジン:1998cc 直列4気筒ガソリン
パワー:200ps/7000rpm
トルク:20.9kg-m/6400-6600rpm
トランスミッション:6速マニュアル
トランク容量:243ℓ
ホイールサイズ:17インチアロイ
タイヤ:215/45 R17
乾燥重量:1242kg
メンテナンス&ランニングコスト
CO2 排出量:180g/km
メンテナンスコスト:なし
燃料コスト:1360ポンド(19万8000円)
その他のコスト:なし
燃料含めたランニングコスト:1360ポンド(19万8000円)
1マイル当りコスト:19ペンス(25.2円)
減価償却費:5410ポンド(78万7000円)
減価償却含めた1マイル当りコスト:94ペンス(126.1円)
故障:なし