ポルシェ/アストン/ジャガー チーフエンジニア鼎談 スポーツカーの未来は安泰
公開 : 2019.07.20 11:50
影響を受けた人物 スポーツカーの未来
――仕事上もっとも大きな影響を受けたのは誰?
クロス:ジャッキ・スチュアートとリチャード・パリー・ジョーンズと多くの時間を過ごせたことは幸運でした。ふたりは多くのことを教えてくれました。
プロイニンガー:ローランド・クスマウルです。エンジニアでありワルター・ロールの親友でもある彼は、1960年代以降、ポルシェで働いていました。パリ・ダカールへの出場経験もあるクスマウルは、ポルシェ・モータースポーツにおける、ドライビングダイナミクスの大家でした。わたしがクルマについて知っていることのすべて、そして911に関するほとんどの知識は、彼から学んだものです。
ベッカー:わたしの場合は父であるロジャー・ベッカーです。父はわたしがやってみたいと思う仕事をしていたので、その姿を見て育ちました。6歳のとき、父が評価を行っていたロータスに同乗したことがありますが、なぜ彼が他のクルマがいない2車線道路を走りながら、レーンチェンジを繰り返しているのか、最初は理解できませんでした。それでも、最終的には、ようやくその意味を理解することが出来たのです。とても小さいころからの経験が、非常に役に立っています。
――マニュアルとオートマティック、どちらがお好み?
ベッカー:パドルシフトですね。
プロイニンガー:マニュアルです。
クロス:わたしもパドルシフトです。
――ターボ派? それとも自然吸気派?
ベッカー:自然吸気が好みです。
プロイニンガー:わたしも自然吸気です。
クロス:高回転型の自然吸気が好きです。
――アダプティブダンパー派? それとも見事なチューニングを受けた高価なパッシブダンパーを選ぶ?
ベッカー:アダプティブです。
プロイニンガー:わたしもアダプティブです。
クロス:同じくアダプティブです。
――スポーツカーは次の50年を生き残る?
プロイニンガー:最後に作り出されるクルマとはスポーツカーになるはずです。間違いありません。
クロス:まったく同感です。最後まで自動車を求めるのは、クルマ好きのひとびとだと思いませんか?