メーカーを成功へと導いたモデルたち 18選 前編

公開 : 2019.07.21 05:50

スコダ105/120(1976年)

チェコスロバキアに本拠をおくスコダは、1980年代においてもラインナップのモダン化が遅れていた。同社のクルマは東欧が主なターゲットであり、フォルクスワーゲンルノーフォードなどとの競争には晒されていなかった。

しかし、当時特に時代遅れになっていた105/120をアップデートしたのだった。西欧諸国の自動車メーカーは1970年代にはより経済的なフロントエンジン・フロントドライブへと移行を進めており、スコダも追随したということだ。

1983年にはチェコ政府の承認を受けてベルトーネによるデザインのファヴォリットの開発を始めたが、その生産は1987年まで開始されなかった。これが完成すると、英国、フランス、ドイツなどのライバルを上回る優れたクルマとなった。スコダは東欧が誇れるクルマを作ったのだ。

このクルマがなければ、トラバントやヴァルトブルク同様、冷戦終結後にはスコダは姿を消していたかもしれない。ファボリットはスコダの技術力を示し、フォルクスワーゲンにその企業価値を示すしたのであった。2019年現在はその傘下に入り、東欧を中心に多くを売り上げている。

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