ボルボの目的は? メディカルAIの「エムディーゴー」、スキャニングの「ユーブイアイ」に投資
公開 : 2019.07.22 19:40
Uveye(ユーブイアイ)社とは
テック・ファンドのもう1つの投資先であるユーブイアイ社は、先進技術を活用した車両外部の自動検査により損傷・へこみ傷・こすり傷をスキャンするための高度な技術を開発。ボルボ・カーズは、ユーブイアイ社への投資だけでなく、生産ラインを出た車両の外装検査にユーブイアイ社の技術を採用することも検討している。
ボルボ・カーズは、ユーブイアイ社の技術を利用して工場から出荷する車両の品質をさらに向上させ、小さな欠陥でも確実に検出できるようになると考えている。最初のテストは、スウェーデンのトースランダ工場で今年後半に開始する予定で、本技術は物流のさまざまな段階や販売店でも利用できる可能性があるとしている。
ザキ・ファシウディンは次のようにも述べている。「優れた品質基準はボルボ・ブランドのコアであり、ボルボ・カーズはユーブイアイ社の技術がもたらす可能性に興味を持っています。この種の高度なスキャニング技術により、品質の次の段階に踏み出すことができるでしょう」
ボルボ・カーズ・テック・ファンドは、高い技術革新の可能性を持つ世界中の新興企業に投資することを目的として昨年設立された。人工知能、電動化、自動運転、デジタルモビリティ・サービスなど、自動車産業を変革させる戦略的なテクノロジートレンドに沿った投資をしている。
2018年以来、ボルボ・カーズ・テック・ファンドは、自動運転車用高度センサー技術の開発を主導する企業のLuminar Technologies(ルミナー・テクノロジーズ)、高性能な拡張現実(VR)ヘッドセットメーカーのVarjo(バリヨ)、子供向けのライドシェア・サービスを提供するZum(ズーム)など、多くの企業に投資してきた。その他にも、電気自動車用充電装置を開発するFreeWire(フリーワイヤー)や、印刷が可能で伸縮性のあるコネクテッド電子機器を開発するForciot(フォルシオット)にも投資している。