試乗 ディーゼルが追加 三菱エクリプス・クロス ガソリンとの差/悪路走破性を評価

公開 : 2019.07.25 17:40  更新 : 2019.07.25 19:39

ガソリンとディーゼル 差異を観察

そういったスポーツ&スペシャリティなイメージを求めてエクリプス・クロスを選択するとディーゼル車の変速設定はあまりに回さなすぎると感じられるかもしれない。

もっとも、圧倒的な巡航ギア維持能力と余力感はツーリングカーとしては大きな魅力である。狭い回転域を保つために細かく繋いでいく変速感も小気味いいし、速度変化が少なければ勾配変化にも巡航ギアでこなしていく滑らかさも心地よい。大人の余裕を感じさせる。

フットワークは重量増の補正を加えているが、基本的な特性はターボ車を踏襲した設定。なのだが、乗り心地も操縦感覚も重質な味わいが加わっている。

ちなみにターボ車との車重差は約130kg。大半がパワートレインと差となれば前後軸重量配分も大きく変わる。要するにかなりノーズヘビーになったわけだ。

前後軸均等を信奉するドライバーには悪化以外の何物でもなく、操舵反応のよさや軽快感はターボ車より低下しているのも事実。ただ、挙動の収束感や据わりのよさ、直進時の落ち着きはハンドリングの信頼感を高めるし、どっしりとした乗り心地は走りの車格感を向上する。これもツーリングカーに適した特性であり「大人味」である。

と、ターボ車との差異にスポットを当てて書き出すと些か針小棒大にも映るが、乗ればすぐにキャラがシフトしたくらいに感じる程度の違いはある。

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