新生アルピーヌA110開発エンジニアが来日 語る、誕生までの裏話 前編
公開 : 2019.07.27 11:50 更新 : 2021.05.13 12:00
ボディ、なぜFRPではなくアルミ?
「またボディにアルミニウムを採用したのも、軽量化のためだけでなく、オリジナルのFRPより見た目の質感の向上を狙ってのことです」
「Aアームのダブルウィッシュボーンはスポーツカーとして譲れないところですが、当初はスチール製も試しましたものの、結局はアルミニウム製にすることに決めました」
「もっとも旧アルピーヌA110と異なるのは内装、とくにダッシュボード周りやエルゴノミーでしょうね。当時のアルピーヌA110のダッシュボードは本当に板一枚ですし、わたし自身が身長190cmほどあるのですが、日常的に楽に乗り降りできるスポーツカーであること、これはアルピーヌとして必須条件だと考えています」
スーパーカーやハイパーカーのように、日常的には多かれ少なかれの不便を強いるところなく、日々の使用でドライバーに我慢を強いるところのないライトウエイト・スポーツカーであること、そこにアルピーヌとしての妙味があると、旧アルピーヌのオーナーでもあるドースが考えている点は興味深い。
ところでスポーツカー好きの中には原理主義でさえある、マニュアル・トランスミッションを採用したであろう可能性はなかったのだろうか?
(後編につづく)