史上最高のパトカー10選 ポルシェやフェラーリ ミニにレンジローバーも
公開 : 2019.08.03 05:50 更新 : 2021.03.05 21:42
BMW 501
グリーンのボディの501がアウトバーンで取り締まりを行う様子は、戦後復興を進めるドイツではよく目にする光景のひとつだった。
1950年代、ミュンヘン警察の警官の多くが、精鋭部隊の象徴であるレザージャケットを着て、「バロック・エンジェル」と呼ばれたこのクルマのステアリングを握ることを夢見ていたのだ。
実際、1958年登場の2.6ℓV8モデルは大変な人気となり、BMWでは51台のポリススペシャルを送り出しているが、最後の車両が生産されたのは1964年のことだった。
501のほとんどカルト的ともいえる人気は、ドイツで製作された警察ドラマシリーズ、「Isar 12」が放送されても変わることはなく、1961年に放送が始まったミュンヘン警察の活躍を描いたこのドラマでは、オープニングを飾るふたりの警官の掛け合いは、つねにBMWのパトロールカーのなかで行われていたのだ。
3シーズン、35のエピソードが放映されたことで、501はドイツのポップカルチャーに揺るぎない地位を確立するとともに、BMWの広報部門にも少なからぬ貢献をしている。