史上最高のパトカー10選 ポルシェやフェラーリ ミニにレンジローバーも

公開 : 2019.08.03 05:50  更新 : 2021.03.05 21:42

フェラーリ250 GTE


1960年代初頭、多発する犯罪に悩まされていたイタリアでは、「機動部隊」が創設されることとなった。

即応部隊として、なんとしても逃亡しようとする犯罪者に対抗するには、それなりの車両が必要だとされていたのであり、当時のジョヴァンニ・グロンキ大統領が考えた、フェラーリ250 GTE以上の選択肢などあっただろうか?

エンツォ・フェラーリは大いにこの決定を喜び、250をイタリア中の警察向けに販売しようと考えた彼は、実際、2台のパトカー仕様の250を警察へと無償で提供している。


残念ながら、そのうちの1台はあっという間に廃車の憂き目を見ている。アウトストラーダで無謀なドライバーを追跡しようとした警官、おそらくは、250 GTEの3ℓV12エンジンとその243psのパワーに慣れていなかったに違いないが、高速への入り口で道路脇に植えられていた木に激突してしまったのだ。

幸いにも、2台目のGTEは、伝説的な警察官、アルマンド・スパタフォラとともに彼が引退する1969年まで、無事に警察車両としての任務を全うしているが、スパタフォラはそのドライビングテクニックを評価したエンツォからフェラーリチームからのレース参戦をオファーされるとともに、彼の半生をもとに、「ハイウェイ・レーサー」という映画まで製作されている。

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