英国におけるGT-R「ゴジラ」 ハコスカ+R32スカイライン 50周年比較試乗 前編

公開 : 2019.08.03 07:50  更新 : 2020.12.08 10:40

英国にも存在するKPGC10「ハコスカ」GT-R

英国に限らず各国で、「スカイライン」という名前は日本車自体の代名詞でもある。英国フォードにおける、シエラやモンデオのようなもの。GT-Rはその名前に続くグレード名だった。その伝説ともいえる物語は、1965年に発表された2世代目のスカイライン2000GTから誕生した。まだ日産ではなく、プリンス自動車が製造していた時代だ。

日本では自動車創成期にあった当時、政府からの強い働きかけもあり、日産とプリンスとが合併。その後、3代目スカイラインをベースにしたPGC10型の初代2000GT-Rが誕生する。4ドアサルーンのボディで、1969年に発売されると、日本国内のツーリングカーへ大きなインパクトを与えた。

魅力的なスタイリングをまとったクーペボディのGT-Rは1970年に誕生。今に続くGT-Rの礎を築いたといって良い。4ドアサルーンと比較してホイールベースは70mm短縮され、車重は20kgほど軽量化。コードネームには「K」が追加され、「KPGC10型」と呼ばれるようになる。

4ドアも2ドアも、日本国内のツーリングカーレースで大活躍を果たし、トヨタ1600GTやマツダRX-3に対して圧倒的な強さを見せつける。この初代GT-Rに搭載されていたエンジンは、プリンス自動車が開発した、ミドシップのレーシングプロトタイプR380スポーツに搭載されていた、2ℓの直列6気筒エンジンのデチューン版。

ダブル・オーバーヘッドカム(DOHC)にウェーバー製キャブレターを3基搭載し、各シリンダーには4本のバルブが搭載された24バルブユニット。最高出力は160psでリミテッドスリップデフを介して後輪を駆動。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式で、リアはセミトレーリングアーム式が採用されている。

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