初試乗 新型 BMW 318d 光る素質の高さ 比べるとわかる320d Mスポの良さ

公開 : 2019.07.29 10:10

乗り心地やインテリアに不満はなし

ロードテストで5つ星を獲得したのは320dのMスポーツ。オプションのつかない標準のステアリングフィールは、操舵時の手応えや回頭性の素早さが不足気味に感じられてしまう。そのため、リアタイヤの接地性は優れているのに対し、コーナリング時の身のこなしに魅力を感じにくい。

一方で、ドライビング・ダイナミクスを高めると乗り心地が犠牲になるのが通例。今回の318dは18インチホイールにアダプティブではない、通常のダンパーという組み合わせだった。その結果、Mスポーツよりもバンプを越えた際の衝撃は明らかに穏やかになっている。ただ、平均で見ると硬めな設定であることには違いなく、田舎道の路面が悪い区間では、落ち着かないところもあった。

インテリアでは、操作のしやすさや素材の質感などに関しては、少なくともアウディA4と同レベル。むしろ、メルセデス・ベンツCクラスより上質に感じられるかもしれない。テスト車両に装備されていたのは、ベーシックな8.8インチのインフォテインメント・システムに、アナログメーターが並ぶインスツルメントパネル。先の320d Mスポーツには10.0インチのインフォテインメント・システムにデジタルインスツルメントだったから、その差はあるものの、それでも充分にモダンな仕上がり。エグゼクティブ・サルーンとして、充分に受け入れられる内容のものだといえる。

操作しやすい物理的なボタンやiドライブのコントローラーは残されており、歓迎できる。多くのライバルがタッチモニター式に切り替わる中で、実際のフィードバックのある触覚が残されている点は評価したい。

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