ベントレー最古のディーラー ジャック・バークレー訪問 使命は顧客満足 未来にも対応

公開 : 2019.08.03 16:50

ベントレー最古のディーラー、ジャック・バークレーのアフターセールスセンターを訪問しました。ここでの使命は顧客満足であり、それは単なるクルマのメンテナンスだけに留まりません。顧客からのさまざまな要望に応えてきた彼らの目は、真っ直ぐ将来を見据えています。

もくじ

驚きの依頼 マンション売却まで
グローバルなビジネス 情熱が重要
部品販売も そして未来へ
番外編:ジャック・バークレーとは?

驚きの依頼 マンション売却まで

ジャック・バークレー・ベントレーでアフターセールスを担当するチームには重責がのしかかっているが、それはひとびとが想像するようなものとは少し違う。

その重責とは、このアフターセールスセンターが、自らの顧客に約束していることであり、一度などは、「サウジアラビアの顧客」(つまり、非常な有力者だ)からの、メイフェアにあるショップに注文した、彼の息子用の超ビッグサイズのオーダーシューズの支払いをして、当日プライベートジェットでサウジへ帰国する家族に届けて欲しいというリクエストにも対応したことがある。

ロンドンのワンズワースにあるジャック・バークレー・ベントレーのアフターセールスセンターで、サービスマネージャーを務めるシャザード・アルヴィはこの手の話に事欠かない。

著名な顧客に対応するに相応しく、彼は慎重な言い回しを崩さないが、それでも、顧客には「王室や政府高官、有名人など」が含まれていることを明かしてくれている。

メンテナンスのための車両ピックアップなどとは比べ物にならない、もうひとつの驚くべき依頼は、長い付き合いのリビア人顧客からのものだった。一時期ロンドンに在住していたものの、スペインへと移り住んだこの顧客は、アルヴィに自身が所有するマンションの売却を依頼し、そのための代理権まで与えてくれたのだ。


アルヴィは、「何年か前に脊髄の手術を受けることになったのですが、その時このお客様は『わたしが支払いをするから、どこの病院でも予約すれば良い』と仰って下さいました。もちろん、丁重にお断りしましたが、そのお気持ちだけでわたしには十分でした。マンションは100万ポンドで売却できましたが、もちろん、手数料などは一切頂いていません」と話している。

では、クルマについてはどうだろう? かつてバス用のガレージとして使われていたこの印象的な建物は、7600平方メートルもの広さを備えており、欧州最大のベントレーのサービス工場となっている。

毎月400台ものベントレーがこの建物を出入りしており、われわれが訪問した時にも、英国王室メンバー所有の何台かのミュルザンヌや、中東の王室向けに極端にストレッチされた、100万ポンド(1億3447万円)は下らないマリナー・ミュルザンヌといったモデルが入庫していた。

それでも、このマリナー・ミュルザンヌがここにあるなかでもっとも高価な車両ではない。その栄誉は約150万ポンド(2億170万円)の値がつくポルシェ959のものであり、カバーを掛けられたこのクルマは、常連客のためにここで保管されているのだ。

おすすめ記事

 

人気記事