仕上がりはセンセーショナル ポルシェ718ケイマンGT4 NA4.0ℓフラット6 420ps

公開 : 2019.07.31 10:10  更新 : 2019.08.01 23:27

人間工学的に煮詰められたコクピット

一般道での走りに関しては、申し訳ないがもうしばらくお待ちいただきたい。少なくとも英国ノックヒル・レーシング・サーキットの荒れたパドックを走行してみた限りでは、サスペンションのマナーは一般道でも期待できるほどに良好だった。特にフロントサスペンションのスプリングレートは、簡単に柔らかくすることができるようになっている。先代のGT4がそうだったように、多くのミドシップ・マシンと同様に、新しいGT4の一般道での乗り心地は確保されているだろう。

今回のテストは、ノックヒル・レーシング・サーキットのみの限定。だが英国の場合、GT4のオーナーの80%はサーキット走行を楽しんでいるそうだから、この場所での仕上がりを確認することも重要となる。試乗日はランチタイムに少し雨が降ったが、基本的にはドライコンディション。クルマの本性を確認していくには不足のないサーキットだ。

パドックの向こう側には、緩急入り交ざったコーナーが続く。強い横Gが掛かり続ける高速コーナーもある。視界は良いが直線の手前の右コーナーはかなりきつい。丘の上を超えると逆反りのカーブもあり、3速までしか使えないタイトなコースとなっている。

走り出す前に、クルマのドライビング環境を確認してみよう。以前からいえることだが、恐らくマクラーレンくらいしか匹敵することがないと思えるほど、人間工学的には煮詰められている。ヒップポジションに変更はないようだが、オプションのカーボンファイバー製バケットシートの着座位置は、より低く感じる。背の高いドライバーであっても、前方視界の下の方に、アルカンターラ巻のステアリングホイールに付けられたセンターマーカーが入ってくる。

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