12億円予想 フェラーリ250GT LWBカリフォルニア・スパイダー、オークションに
公開 : 2019.08.01 11:10 更新 : 2020.12.08 18:39
優雅なボディ レースで活躍した性能
カリフォルニア・スパイダーは、最も美しいフェラーリと広く認められ、常にそれに相応しい高額で取引されてきた。実際、2014年にはこれとよく似た個体がRMサザビーズのオークションで880万ドルという落札価格を記録している。
カロッツェリア・スカリエッティ製の見事なボディを持つカリフォルニア・スパイダーは、その名前が示唆するように、当時の好景気に沸く米国市場に向けて作られた。
米国の2大フェラーリ・ディーラーであるルイジ・キネッティとジョン・フォン・ノイマンは、同国の若くて裕福な顧客向けに、250GTベルリネッタのオープントップ・バージョンをマラネッロに提案した。
カリフォルニア・スパイダーは単なる見せびらかし用のポニーではない。優雅な外観の下に秘めた実力を、サーキットでこそ発揮できる本物のサラブレッドだ。なんと言ってもそのベースとなっているのは、フェラーリの最も優れたレースカーの1台である250GTツール・ド・フランスなのだから。
ボンネットの下に搭載されている3.0ℓV12エンジンは、最高出力240psを7000rpmで発生(公称値)。スティールとアルミニウムを組み合わせた軽量なボディにより、最高速度は252km/hに達すると謳われていた。
1950年代後半から60年代前半に掛けて多くのレースで成功を収め、1959年のル・マン24時間レースでは、キネッティのNART(ノース・アメリカン・レーシング・チーム)から参戦したカリフォルニア・スパイダーが総合5位に入賞したことさえある。