12億円予想 フェラーリ250GT LWBカリフォルニア・スパイダー、オークションに
公開 : 2019.08.01 11:10 更新 : 2020.12.08 18:39
蘇ったグリジオ・ヴィノーヴォ
今回のオークションに出品される1055 GTはそこまでの戦績を残したわけではないが、それでも同時代のレースでは十分に立派な成績を収めた。1962年1月に米国フロリダ州で行われたオセオラ・グランプリでは、レース初出場でクラス優勝、総合でも2位でフィニッシュした。
1959年にルイジ・キネッティ・モーターズから新車として販売された1055 GTは、テキサス州に住む弁護士が最初のオーナーとなった。フェラーリの研究者が調べたこのクルマの歴史に関する書類を見ると、雑誌「フェラーリ・マーケット・レター」を出版したジェラルド・ロウシュや、コレクターのアンソニー・ワン、ハンズ・チューリンといった著名人も、歴代オーナーに名前を連ねている。
近年には、現在のオーナーである米国人コレクターの意思によって金額に糸目を付けない完璧なレストアが施され、当時の純正カラーだったグリジオ・ヴィノーヴォ(ソリッドのグレー)の外装と、ブラウンのレザー・インテリアという組み合わせに仕上げられている。作業を手掛けたのは、ヴィンテージ・フェラーリ専門レストアラーとして有名な米国ウィスコンシン州のモーション・プロダクツだ。