0-100km/h加速4.0秒 メルセデス-AMG CLA45 試乗 A45との違いはわずか
公開 : 2019.08.05 10:10 更新 : 2019.08.05 17:53
低くなった重心高と前後重量配分の違い
はじめに車内空間を見ると、A45よりもCLA45の方が高さ方向で5mm低い程度で、デザイン的な部分や操作環境はほぼ同じ。インテリアの質感には圧倒される。またパワートレインに関しては違いはない。
そんな両車だが、長く伸びるカーブが連続する道を走った感覚からは、A45とCLA45との違いは感じ取ることができた。乗り心地はややAクラスの方が上質で、キャンバー角や路面状態の変化の影響を若干受けやすく、轍にタイヤを取られる傾向が少し強いようだった。だが、乗り比べてじっくり確かめれば、という程度の差。0-100km/h加速は0.1秒遅くなる反面、恐らくボディ後半が伸びて空力特性が改善するためか、燃費はわずかに向上している。しかしこれも、ほとんど同じようなもの。
サーキットでの試乗は、A45に乗って速めのペースで3周を走った後、2時間ほど間を空けて、CLA45で同じく3周するという内容だったが、違いをお伝えすることは難しい。ペースカーの後ろについてのほどほどペースでの走行で、限界領域付近までは試せなかった。恐らく一般道で細かく乗り換えて確認すれば、タイヤサイズの変化や車重の増加によって、その違いは感じ取れるとは思う。しかし、増えた重量はボディ後半の低い位置に集中しているため、ハンドリングやコーナリングバランスの大きな妨げにはなりにくい。
実際には重心位置が低くなり、前後重量配分も後ろ寄りになっているCLAの方が、同じプラットフォームから派生したクルマながら、パフォーマンスカーとしての素質は高いといえるだろう。一方でハッチバックのAクラスの方が、一連のボディ展開の中で見ると、やはりオジリナルとしての存在感は強い。