モスラーがロシオンに吸収合併
公開 : 2013.06.21 11:00 更新 : 2017.06.01 02:16
日本ではあまり知られていないニッチなスーパーカー・メーカー、モスラー・オートモティブが、ロシオン・オートモティブに吸収合併され、そのブランド名を失うことになった。今後は、ロシオンのネーミングが継続されることとなる。
フロリダに拠点を置くロシオンは、モスラーのレースでの経験を活かしたカーボン・ファイバー技術を活かした、4気筒、6気筒、8気筒のモデルを生産するとしている。現在のロシオンのラインナップは、ミッドシップ2シーターのノーブルM400をベースにしたQ1というモデルだけである。
以前のモデル、1Gは、2003年にノーブルの北米での販売権利を取得し、2007年にロシオン・ブランドのモデルとして生まれたモデルだ。
現行のQ1は、1122kgのボディ・ウエイトで、0-96km/h加速が3.1秒、最高速度は305km/hというパフォーマンスを持つ。搭載されるエンジンは、450bhpを生み出すフォードの3.0ℓデュラテックだ。
モスラーはその28年の歴史の中で、カルトなスポーツカーを生産してきた。1985年にコンスライアー・インダストリーズという名前で設立され、コンスライアーGTPをいうマシンを作成した。このコンスライアーGTPは、ミドシップに190bhpのエンジンを搭載する996kgのマシンだった。また、金属を構造材として使わない最初のプロダクション・モデルであった。
モスラー・オートモティブは、コンスライアー・インダストリーズの子会社として1990年代初頭に設立された。モスラーが最初に成功を収めたのはMT900というモデルだった。このMT900のレーシング・バージョン、MT900Rは、英国のGTチャンピオンシップおよびブリかー・チャンピオンシップで勝利を収め、デイトナ24時間でもクラス優勝を果たしている。本物のスーパーカーであり、設計もきちんとしたものであったが、英国で6桁のポンドとなる価格が災いし、その販売は振るわなかった。