長期テスト トヨタC−HR(1) 燃費良好 乗り心地はゆったり
公開 : 2019.08.10 18:50 更新 : 2019.08.13 14:13
ハイブリッドが都市部での燃費に貢献
われわれがCHRのハイブリッドモデルの導入を決めたのにはいくつか理由がある。ひとつはオーリス・ハイブリッドを5年前に既に試していたため、トヨタが電動化技術でどれほど先んじていたか、はっきりと実感できていたためである。
ふたつ目は利便性のためだ。このような低出力モーターを使用したハイブリッド形式は、ピュアEVやPHVよりもわたしのライフスタイルに合っている。というのも自宅に充電器を設置するスペースがないのだ。
3つ目は、わたしは様々な場所に出かけるため、ハイブリッドのテストにちょうど良い点だ。都市部では頻繁な停発進と低速域の走行が余儀なくされ、モーターの面目躍如といったところだが、都市間の高速を使った移動ではガソリンエンジンを酷使することになる。
では、そのような郊外での燃費低下を、都市部でモーターを使用することで相殺できるのか。そう思って始めたテストだったが、良い兆候はごく当初から見られた。トヨタはこのモデルの燃費を30.8km/Lと発表しているが、高速と都市部を含む69kmの通勤路で使用したところ、25.7km/Lを記録したのだ。
しかも、結論を急ぐのはまだ早い。ハイブリッドシステムに合わせたドライビングスタイルが身についてくれば、さらに燃費が伸びる確信があるからだ。
インテリアの品質向上 コンフォートな乗り心地
既に恩恵にあずかっているオーリスからの劇的な進歩といえば、内装クオリティの向上だろう。大胆なカラーや流行に乗ったテクスチャを随所に追加しており、トヨタ車のインテリアのレベル向上は評価に値する。次回以降、めぼしい部分に触れていくことにしよう。
他にもCHRが優れている点に、ゆったりとした身のこなしがある。乗り心地やハンドリングは良い方で、全体的にコンフォートに寄せており、スポーティに見せようという虚勢がないのは良いことだ。しかも、ハイブリッドのモーターやバッテリーの重量増で妥協している部分が感じられないのも良い。
これまでのところは十分満足できる出来だ。クルマのポテンシャルを発揮するためにも、ひとまずアクセルを踏み込みすぎないよう、わたしの足をしつけるところから始めようと思う。
テスト車について
モデル名:トヨタCHR 1.8 ハイブリッド ダイナミック CVT
新車価格:2万8600ポンド(417万円)
テスト車の価格:2万9200ポンド(425万円)
メタリックペイント: 545ポンド(7万9400円)
燃費:24.1km/L
故障:なし
出費:なし