2019年上半期決算 自動車メーカー勝ち組/負け組 市場は混乱 要因さまざま 前編
公開 : 2019.08.17 05:50 更新 : 2021.03.05 21:42
PSA
最終損益:30億1000万円(3865億円)の黒字(+10.6%)
売上高:349億ポンド(4兆4816億円)(-0.7%)
販売台数:190万3000台(-12.8%)
※それぞれ2019年上半期の数値
2019年上半期に収益を伸ばしたPSAは自動車業界にとっての希望の星であり、世界での販売台数は減少したものの、新型モデルの投入や新たにグループに加わったオペル-ヴォクゾールの貢献が、その原動力となっている。
営業利益率は、高級ブランドでないことを考えれば異例とも言える8.7%に達しており、PSAによれば、オペル-ヴォクゾールとのプラットフォーム共通化によるコスト削減が大きく貢献したことで、中国市場における2億7500万ポンド(353億円)ものマイナス要因を相殺することが出来たと言う。
グループベストセラーの座は依然としてプジョー208のものだ。
ジャガー・ランドローバー
最終損益:3億9500万ポンド(507億円)の赤字(+49%)
売上高:50億7000万ポンド(6510億円)(-2.8%)
販売台数:12万8615台(-11.6%)
※それぞれ第2四半期の数値
第1四半期はなんとか収益性を確保することに成功したJLRだったが、第2四半期ではふたたび赤字に沈んでいる。
世界的な販売減がその原因だが、英国での販売台数は増加傾向にあり、6月の中国販売が回復するなど、今年後半に向けての明るい兆しも見えてきている。
工場閉鎖とWLTP適合遅れも現在の苦境の原因となっているが、JLRでは前を見据えており、現在進められている25億ポンド(3210億円)ものコスト圧縮策は、第2四半期だけでも4億ポンド(514億円)分の効果を発揮したという。
(後編へつづく)