ロードテスト フェラーリ488ピスタ ★★★★★★★★★☆

公開 : 2019.08.18 11:50

結論 ★★★★★★★★★☆

フェラーリ488ピスタは、信じられないほどの速さと、最近のランボルギーニマクラーレンポルシェには見られなかった魅力的なハンドリングのバランスを、サーキットで味わわせてくれる。

ドライ路面のテストサーキットでは、マクラーレン・セナに1.5秒遅れる1分5秒3にとどまり、ゼロ発進加速は、720Sに160km/hを超えるあたりで追いつかれ、200km/h目前で追い抜かれるが、敷居の低さと活発さではライバルたちを圧倒する。エキサイティングさとすぐにわかる楽しさでは上だが、おそらくより深くドライバーに報いてくれるかという点では勝ち目はない。

サーキットでのハンドリングの活発さは比類ないが、それ以外はそうでもない。
サーキットでのハンドリングの活発さは比類ないが、それ以外はそうでもない。    Luc Lacey

458スペチアーレに比べ、その出来栄えへの賛否は激化しそうだ。先代はこれほど猛々しくはなかったが、走りに関わる主な要素のバランスがみごとなハーモニーをみせていた。

488ピスタはより速く直感的なだけではなく、まったくの別物だ。エンジンとシャシーは完璧な調和を目指すのではなく、互いにスーパースターの座を主張して競っているかのよう。運転すれば、自分がそれらをつなぎ合わせる接着剤になった気分にさせられるだろう。そのプロセスは、実に楽しい時間を味わわせてくれるのだが。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダース

これは驚くべきドライバーズカーで、愛すべき一台だ。個人的には、マラネロの最高傑作とは思えないが、マクラーレン600LTとどちらを選ぶかと言われれば、心から悩むところだ。

サイモン・デイヴィス

ステアリングがいかにクイックでダイレクトかは述べたが、公道上での方向転換は過剰にナーバスだったりヒヤヒヤさせられたりすることはない。動きはたしかに速いが、直感的で自信が持てる。

オプション追加のアドバイス

リセールを考えて、片っぱしからオプションをつけたくなるだろうが、度を越したカーボントリムは不要だ。ただし、カーボンホイールとカップRタイヤは、1万7381ポンド(約260.7万円)を払う価値がある。

改善してほしいポイント

・次期モデルは、追加装備なしでもより高いダウンフォースとスタビリティを。
・ステアリングを速く、スプリングを硬くする前に、もっと熟考してほしい。
・もう少し座り心地がよく、ホールドに優れたシートと、ストレートなドライビングポジションを望む。

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