VW IDバギー ペブルビーチでオフロード走行 市販可能だが時期は未定
公開 : 2019.08.19 21:10 更新 : 2019.08.20 21:05
基本に立ち返るミニマルなインテリア
すべての操作系統は6角形のステアリングで行うことができる。またステアリング横のレバーにより、ドライブの選択やハンドブレーキの操作を行う。ステアリング後方には小さなインフォメーション・スクリーンが取りつけられるが、インフォテインメントシステムや自動運転などは装備されない。
「バギーは基本に立ち返るクルマです。未来志向の小さく楽しいクルマを作りたいのです」とビショフは語る。インフォテインメントシステムはないが、スマートフォンのブルートゥース接続によりスピーカーから音楽を流すことは可能だ。
アルミニウム、スティール、プラスティックを組み合わせたボディワークはMEBシャシーから取り外すこともできる。ビショフによれば、これによりe.Goなどが独自のボディを設計することも可能だという。
彼は「初代のバギーはビートルをベースとして小さな企業が作り上げましたが、今回もどんな企業と提携できるのか楽しみです。フォルクスワーゲン車は昔から提携先の手により素晴らしいクルマに生まれ変わった例が多数あります」と語った。
IDシリーズで過去のモデルを再現も
IDバギーは比較的ニッチなマシンだが、他のIDシリーズとのプラットフォーム共有により規模の経済の恩恵を受けることができるようだ。「市販化するからには、数十万台単位での販売を見込まなければなりません。IDハッチではそれが可能であり、これによってバギーも作ることができるのです」
このバギーの生産が開始される正確な時期は未定だ。しかしメインストリームのIDモデルが発表されてからとなるだろう。ハッチバックに続くのはSUVのクロス、バンのバズ、サルーンのヴィジョンなどが予定されている。そしてもう一台のSUVであるIDルームズ・コンセプトなども計画中だ。
バギーはフォルクスワーゲンによる過去のモデルの「再発明」の一部でもある。これはトランスポーターにインスパイアされたバズも含む。ビショフは以前にはビートルをはじめとした複数のモデルの計画も明かしている。
ジュネーブでIDバギーを展示するとともに、フォルクスワーゲンは移動式の充電ステーションのサービスを始めるという。このシステムはスマートフォンのモバイルバッテリーと同様の仕組みで、360kWhまでの充電能力を持つ。このシステムはIDなどから取り外された廃バッテリーを再利用し、音楽フェスなどの一時的な需要に対応するため臨時で設置されるものだ。