プジョー2008 1.6 e-HDi 92
公開 : 2013.06.26 19:00 更新 : 2017.05.29 19:01
■どんなクルマ?
プジョー2008クロスオーバーのミッドレンジとなるディーゼル・モデルだ。既にわれわれがテストしたハイパワーな115bhpの1.6 e-HDiと、ベーシックな68bhpの1.4 HDiの間を埋める、92bhpのディーゼル・モデルであり、最も多くのセールスを占めると思われるモデルでもある。
われわれはアリュール・トリムをテストしたが、このモデルは標準でプジョーの新しいグリップ・コントロール・システムが付けられたモデルだ。このシステムは、クルマ自身のESPとトラクション・コントロール・セッティングによりテライン・セッティングを行うというもの。今回試乗したモデルはオプションのメタリック・ペイントとパーキング・アシストが付いていたので、スタンダードな£17,145(259万円)から£17,490(271万円)という価格になっていたが、それでも115bhpエンジン搭載モデルよりも£1,000(15万円)も安い価格となっている。
■どんな感じ?
115bhpのディーゼル・モデルよりも確かに加速は鈍い。それでも、実用には充分だ。加速もスムーズで、1750rpmから3000rpmというミッドレンジのトルクも使いやすい
6速マニュアル・ギアボックスは、若干オフロード走行を想定せず、そのままのギアレシオが使われているのが嬉しい。ステアリングは適度な重さを持ち、フィーリングも良い。208と同様に、センターを外れると、即座に反応を返すものだ。また、小回りが効くのも良いところだ。
気になったのは、高速走行時のドラミラーが奏でる風切り音だ。ハンサムなスタイリングではあるが、不必要なほどどっしりとしたドア・ミラーが付いているのがその原因だ。
プジョーは、2008をアップマーケットな顧客に併せてデザインしている。キャビンは明るく、開放的で、高級なクルマを感じさせるような造りが施されている。特に、ルーフラインまわりの燈火類は良いデザインだ。
ドライビング・ポジションは比較的高めで、ステアリング・ホイールはやや低い位置にあるが、前方の視界は良い。
プジョーはこの2008のインテリアからできるだけボタンを廃したかったようで、中央にあるタッチ・スクリーンのインフォテーメント・システムに操作を集約させている。若干、動きが鈍い時もあるが、基本的には動作はよく、ナビゲーション・システムとしても理解しやすいものだった。
■「買い」か?
もしあなたが115bhpの必要性を感じないのであれば、このモデルがベストな選択だ。また、プジョーのインテリアのクオリティ・アップも近年、目覚ましいものがある。
しかし、現実の世界ではまだまだ日産ジュークを選ぶことになるのかもしれない。しかし、2008にも大きな魅力があることは確かだ。
(ダレン・モス)
プジョー2008 1.6 e-HDi 92
価格 | £17,940(271万円) |
最高速度 | 182km/h |
0-96km/h加速 | 12.8秒 |
燃費 | 25.0km/ℓ |
CO2排出量 | 103g/km |
乾燥重量 | 1160kg |
エンジン | 直列4気筒1560ccディーゼル |
最高出力 | 92bhp/4000rpm |
最大トルク | 23.5kg-m/1750rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |