8/25は東京オリンピック開閉会式テスト 7月のテストの様子は? 首都高を実際に走ってみた
公開 : 2019.08.22 11:48
プロドライバー「いつも1時間→3〜4時間」
普段、都内を走っているタクシードライバーや営業車で移動しているドライバーにこの度の交通対策テストについて聞いてみた。
どのような影響があっただろうか?
〇お客様の希望するコースの首都高ランプが使えず、その結果迂回をして別のランプを使用することによって通常より売上が上がった。(タクシードライバーAさん)
〇実際に高速道路の交通量が減って走行がスムースにできた。(同Bさん)
×六本木から久我山駅までの進行を希望されたお客様が、高速を使用してのご帰宅を希望されたが外苑ランプが封鎖されていたために高速を使うことができず、やむなく一般道での進行を余儀なくされた。
ふだん通り首都高が使えていたら外苑→高井戸で降り、環八から人見街道というコースで料金も上がって時間も早く送れたところを、表参道→井の頭通り→人見街道というコースだったために、料金は安くなり時間もよりかかった。
(同Cさん)
△都内に入るまでは普段より1.5倍程度の時間がかかったが、首都高は意外と空いていていたのでプラマイゼロ(都内ルート配送)
×常磐道の渋滞がひどかった。いつもは1時間で行くところを3時間以上掛かった。(飲料会社配送)
×東名厚木ICから駒沢までなんと3時間 オリンピック期間中は毎日こうなのか?(製薬会社営業)
やはりプロドライバーに聞いても都心の道路は比較的空いていたようだが都心に向かう道路では厳しい通行規制が行われていたため、ひどい渋滞の被害に遭ったドライバーも少なくなかった模様。
首都高や組織委員会、どう考えている?
実際、7月24日、26日の交通対策テストに関してどのような結果となり、どのような課題を見いだせたのか? 東京2020組織委員会と首都高速広報室に聞いてみたところ……
「首都高全体で交通量を減らそうとしているがこれは東京2020の大きな枠の中でやっていること。首都高として単独のコメントは出せない」(首都高速道路広報室)
「現時点ではリリースやコメントを出す予定はない」(東京2020組織委員会)
あっさり却下されたので、筆者自身が取材をして感じた課題を述べてみたい。
ずいぶん前からこの日に交通対策テストが実施されることが告知されており、個々の運送会社やタクシー会社などの一部に協力要請がされていた。
しかしテストのことなど全く知らなかったというドライバーも数多く存在したようで、地方から東京を目指していた車の中には渋滞の列に入って初めて交通対策テストのことを知ったケースもあったようである。
業務に支障をきたすほどの大渋滞ではオリンピックのためとはいえ看過できないこともあるだろう。
今後は事前告知をさらに強化して(渋滞状況に関わるデータ提供など)、規制に関する情報はおちろん、渋滞回避の方法なやピーク時間などのデータも提供いただけると良いのではないだろうか?
今後どんな交通対策テストが行われる?
今後行われる予定、また実施しなくなった交通対策テストを紹介してみたい。
2019年8月23日(金):予備日として設定、実施されず
この日は7月24・26日の交通対策テストの予備日に設定されており、7月のテスト結果を踏まえ実施の可否が決まる。
実施する場合は、組織委員会ホームページにて改めて告知される。
※8月22日の時点で実施しないことが決まっている
2019年8月25日(日)
開閉会式テストとして実施される。バス20台~30台で隊列を組み、選手村予定地(東京都中央区晴海)から明治神宮外苑に隣接する新国立競技場周辺までの走行等を予定している。
本番に向けた課題を検証するため、開閉会式時のバス輸送に関わるテストを実施。
地域住民の安全確保に配慮しながらのテストとなる模様。
なお、テスト実施の可否や規制ルートなど詳細については「公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」に問い合わせることが可能。