2019年後半 英国版これから登場予定のニューモデル 一挙ご紹介 12月分 後編
公開 : 2019.08.25 18:50
ヴォクゾール・グランドランドX PHEV
ヴォクゾール・グランドランドX PHEVとは、PSAグループの電動化に向けた取り組みの一環として、この英国ブランドが誇る日産キャシュカイのライバルに、プラグインハイブリッドのパワートレインを与えたモデルとなる。
現行のエンジンラインナップが、ガソリンの1.2Lとディーゼルの1.5Lだけにもかかわらず、グランドランドはヴォクゾールではコルサに次ぐベストセラーとなっている。
新たに登場するPHEVユニットでは、フロントに横置きされたPSA製1.6Lピュアテックガソリンエンジンと、フロントとリアアクスルそれぞれに設置された2基の電気モーターを組み合わせて四輪を駆動するとともに、その合計出力は304psほどに達するだろうと予想されている。
シングルモーターで183psを発揮するFFモデルも登場予定だ。
フォルクスワーゲン・ゴルフ
登場間近のフォルクスワーゲン製EVモデルに関する注目が集まるなか、デビュー以来かなりの時間が経過したにもかかわらず、依然として主役の座を失わない1台がゴルフだ。
年末に公開予定の8代目モデルは、ファミリーハッチバックの世界に新しくニッチな市場を創り出すべく、上級移行が予想されている。革新的なデザインの一方で、競争の激しい主要セグメントのなかでライバルたちを突き放すべく、燃費性能やコネクテッド技術、自動運転性能、さらには洗練性を高いレベルで備えたモデルとなるだろう。
EVは登場しないようだが、48Vマイルドハイブリッドと新たにマイクロハイブリッドのパワートレインがラインナップされる予定だ。
当初の予想に反して、シンプルさを優先した結果、GTIには非ハイブリッドのガソリンターボエンジンが採用されるが、Rはハイブリッドパワートレインを積んで、手ごろなパフォーマンスモデルのレベルをさらに引き上げることになりそうだ。
さらに、トレッドとホイールベースがそれぞれ拡大する予定であり、その結果、キャビンとトランクにもより広いスペースが確保されることになるが、最大の変化はハイテクを満載したインテリアとそれにともなうコネクティビティーにある。
フォルクスワーゲンでデザイントップを務めるクラウス・ビショフは、8代目ゴルフのインテリアに関して「徹底的にデジタル化された環境」だと語っており、これまでと変わらないのはステアリングホイールだけになるという。
伝統的なインストゥルメントパネルとエアコン操作パネルに替えてタッチスクリーンが採用されるとともに、つねにインターネット接続された8代目ゴルフには、先進の自動運転技術が搭載されることになる。
セットアップに関して、フォルクスワーゲンでは、「つねにオンライン接続されており、そのデジタルコクピットとドライバー支援システムは、コネクティビティーと安全性に関するベンチマークとなります」と話している。
こうしたすべては、長年のゴルフファンを繋ぎとめるだけでなく、大型車両からのダウンサイジングを考えているひとびとを魅了するためのものだ。
フォルクスワーゲンにとって、ベストセラーであるゴルフの成功は中期的な成長に欠かせないものであり、その幅広いモデルレンジを支えるべく、莫大な利益を上げる必要があるということを彼らは認識している。