新型フォルクスワーゲン・ゴルフ 発表はフランクフルト・モーターショー後
公開 : 2019.08.29 07:50 更新 : 2019.08.30 18:55
典型的な進化形デザイン
新型ゴルフは、ほぼカモフラージュの施されていない姿で、ドイツのマクドナルドのドライブスルーを通過する様子を写真に撮られたことがある。フォルクスワーゲン・ファンでインスタグラム・ユーザーのjohannes.vagが投稿したこの写真は世界中に拡散された。
この写真と昨年公開されたスケッチを見ると、全体はフォルクスワーゲンの主力車種の典型的な進化形デザインで、細部にはより小型のポロから受け継がれた部分も見られる。新たなグリルやヘッドライトのデザインは、最新SUVのトゥアレグで先に採用されたものだ。しかし、カモフラージュ姿のテスト車両の写真からは、他にファミリーとの類似は確認できない。まだトリムの多くが隠されているためだろう。
8代目ゴルフには、さらに進んだ省燃費技術、コネクティビティ技術、自動運転技術が採用され、より洗練されたクルマになる見込みだ。ライバルのフォード・フォーカスに「セカンド・ベスト」のレッテルを貼るためである。
トレッドは大幅に拡大
モデルレンジはシンプルになると予想される。3ドアとヴァリアント(ワゴン)は廃止の候補に挙がっている。顧客の好みはSUVやクロスオーバーに向いており、大衆向け自動車メーカーはコスト削減と利益拡大のプレッシャーにさらされているからだ。
内部関係者によると、8代目ゴルフは、より大型のクルマや高価格帯のクルマからダウンサイズを図る人々を惹き付けることも狙っているという。BMW3シリーズやメルセデス・ベンツCクラスから乗り換える人々だ。そのため、セグメントの標準よりも車内や荷室が広く、明らかに洗練され、非常に燃費の優れたクルマになるという。
新型ゴルフはトレッドが大幅に拡げられ、既に広々とした車内はさらに広くなる見込みだ。ホイールベースもわずかに長くなり、ライバルより大きな荷室を備えるだろう。
すべてタッチパネルで操作
インテリアは、従来のスイッチの類がほぼ完全に姿を消すことになるようだ。少なくとも上級グレードではそうなる。クラウス・ビショフはゴルフ8のインテリアについて「すべてが」デジタル化された環境になると言及している。旧来のメーター・パネルに替わってスクリーンが搭載され、エアコンの調整もタッチパネルによって行う。ヘッドライトのスイッチさえも、タッチパッド式になる可能性がある。
新型ゴルフには、現行モデルのMQBプラットフォームを改良したものが使われる。VWの内部関係者によると、軽量な素材を多用することで、現行より50kgも軽量化されるという。
構造を見直すことによって、生産効率も向上すると言われている。ゴルフはVWの最量販車種だから、スケールメリットや利益率を改善する効果は大きい。