ロードテスト メルセデス・ベンツCLA ★★★★★★☆☆☆☆
公開 : 2019.08.31 11:50
結論 ★★★★★★☆☆☆☆
第2世代のCLAのロードテストは、先代よりもよい結果に終わると予想された。ルックスはそう思わせるものがあり、インテリアは高級感とハイテクさが印象的。
メルセデスが数十年にわたり送り出し得なかった、走り好きなユーザーを魅了するような、エネルギッシュで夢中になれるコンパクトなスポーツセダンを創ろうとする意欲から生まれたものだと、賞賛する気が満々だった。
あいにく、われわれがそんな感慨を抱いたのは、今回とは異なるエンジンを積む仕様で、試乗したのは英国ではなかった。このクルマのスポーティな性格を象徴するべき、パンチの利いたガソリンユニットを搭載する250バージョンは、英国の路上では期待に沿うものではなかったのだ。
パフォーマンスも実燃費も優秀だが、エンジンもギアボックスも、それに乗り心地も、驚くほど騒々しく、その方向性も大いに間違っている。ハンドリングも、いいときもあるのだが、そうあってほしかったような走りの名刺代わりというものにはなっていなかった。
価格設定は意欲的で、実用面は問題もあるが利点も多い。納得できる部分はある。しかし同時に、それ以外は残念でならない。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダース
昨年テストしたAクラスでは、磨かれた走りが非常に印象的だっただけに、メルセデスがこれほど仕上がりの粗いままでの発売を承認したことに驚いた。スポーティさとは、洗練不足を見逃すための免罪符ではない。
サイモン・デイヴィス
AクラスではなくCLAを買うのなら、デザイン優先であることを受け入れる必要があるだろう。これほど後席の頭上が狭い4ドア車に乗ったおぼえはない。
オプション追加のアドバイス
メルセデスのアクティブセーフティシステムをフル装備したいなら、最上位グレードのプレミアム・プラスを選ぶ必要がある。それでも、われわれならCLA200AMGライン・プレミアムに、明るいボディカラーを組み合わせたい。
改善してほしいポイント
・無駄にスペースを食うドアのインナーハンドルはデザインし直さないと。
・走行中の静粛性を向上してほしい。
・ガソリンモデルの最上位グレードには、もっと高いグリップと優れた縦方向のボディコントロールが必要だ。