ロードテスト メルセデス・ベンツCLA ★★★★★★☆☆☆☆
公開 : 2019.08.31 11:50
意匠と技術 ★★★★★★★★★☆
CLAのホイールベースは現行Aクラスと同数値だが、今回は外見からそうとは気づきそうもない。
先代より低く、長く延びたルーフラインや、1m以上にまで引き伸ばされたリアのオーバーハングにより、シルエットはハッチバックの兄弟車に比べてエレガントで明確に差別化されている。Aクラスのリアを溶かして引っ張ったように見える先代以上に、だ。テスターの多くが、初代ではダウンサイジングしたCLSに見せ損ねていた部分が、今回はうまくできていると認めている。
サスペンションのハードウェアは、ほとんどがAクラスのハイエンド仕様と同じもの。フロントがマクファーソンストラットで、リアはマルチリンクだ。ただし、チューニングや細かい部品は変更されている。
トレッドがAクラスより拡大されたことで、スプリングやダンパー、スタビライザーは必然的に再調整された。またフロントには、Aクラスよりハードなスタビライザーと、ノイズや振動を軽減する油圧ブッシュを採用している。
低まったルーフや重心高と拡大されたフットプリントが相まって、新型CLAはAクラスより明らかにダイナミックなハンドリングを得ている、とメルセデスでは説明する。
テスト車のエンジンスペックは、走り志向のドライバーに訴えるものがあるはずだ。現在は直4ガソリンターボが4機種のラインナップで、年内には4気筒ディーゼルが追加される予定。エントリーモデルのCLA180は136ps/20.5kg−mの1.3Lユニットを搭載。テスト車はトップエンドのCLA250で、224ps/35.7kg−mの2.0Lユニットを積む。
AMGモデルも待機中。ライトなバージョンである306psのCLA35は年内に登場し、それから間もなくして422psのCLA45Sが続く。これら2タイプのAMGモデルと、通常モデルの中間グレードであるCLA220は、いずれも4WDとなるが、それ以外のグレードは前輪駆動のみの設定だ。