ロードテスト フォード・レンジャー ★★★★★★★★☆☆
公開 : 2019.09.07 11:50
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
すばらしいオフロード性能を実現するために費やされたフォード・パフォーマンスの労力は、オンロードでもその恩恵を感じさせる。
たしかに、サスペンションの大掛かりな改修は、空荷のピックアップの欠点であるセカンダリーライドの忙しなさを消すために施されたわけではない。だが、このレンジャー・ラプターに関して言えば、それを比較的小さいものにしている。
![極限の悪路走破性を求めたクルマとしては、予想外に快適な乗り心地を味わえる。](https://www.autocar.jp/wp-content/uploads/2019/09/Ford-Ranger-2019_190904_8.jpg)
リアアクスルはとくに落ち着きが増しており、よほど舗装の状態が悪くなければ、ひどく揺すられる感じはしない。たとえそうしたコンディションであっても、レンジャー・ラプターを洗練性や快適性がひどく不足していると責めるのは言い過ぎだ。
このハードコアなフォードは、ボディの上下動をなだらかにコントロールしているので、速度域の高いA級道路や高速道路でも驚くほど快適。レンジャー・ラプターほど極限の状況下を走る能力を持ったクルマに関して、こんなことを書くのは不自然にさえ思えるが、このクルマでの長距離クルーズを思いとどまらせる理由はほとんどない。
しかもキャビンは、不満のない程度に静かだ。113km/h巡航では、昨年テストしたメルセデスX250dを1dB上回る66dBを計測しているが、これはラプターが履くゴツゴツのBFグッドリッチ・オールテレインのせいだろう。同様のコンディションでテストしたラングラーは70dBだった。
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