独断と偏見で選ぶ 英国版AUTOCARお気に入り50台 14〜6位
公開 : 2019.09.08 08:50
10位:ロールス・ロイス・ファントム
このクルマの完ぺきな仕上がりと滑らかさ、さらにはその壮大さを上回るモデルなどほとんど存在しない。
赤信号で停車してもエンジンが動いていないのではないかと思うほど静かなV12は、冷静なままホットハッチを置き去りにできるほどの力強いパフォーマンスも備えてもいる。
このクルマはコストなどまったく度外視して創り出されたモデルのようであり、ファントムはまさにそうして産み出されたに違いない。
9位:メルセデスAMG GT 4ドアクーペ
これまでメルセデスAMGがスポーツカー世界を支配する同じドイツのメーカー、ポルシェの影から抜け出したことはないのかも知れない。だが、独自の魅力を備えたモデルで初めてヴァイザッハを凌ぐ能力があることを証明したいま、もはやそうした必要はないだろう。
4ドアGT63 Sはパナメーラ・ターボ同等の圧倒的なパフォーマンスとハンドリング、さらにはドライバーアピールを備えたモデルであり、この3つに関して、このクルマは4ドアサルーンというよりも、ほとんどスーパーカーのレベルに達している。
8位:アストン マーティンDBSスーパーレッジェーラ
このフロントにV12エンジンを積んだ大型スーパークーペは、まさにいまアストンに求めるものを体現したモデルだと感じさせてくれる。
今後5年間で、ヴァルキリーやヴァルハラ、DBXにロードといったモデルが登場すれば、こうしたモデルに対するわれわれの思いも変わるかも知れないが、そうではないと思いたい。
途方もないトルクで長距離移動を苦も無くこなすとともに、コーナーでも優れたな乗り心地とハンドリングを見せ、快適で魅力的なキャビンまで備えたモデルだ。
7位:セアト・イビーザ
英国版Autocar読者のような生粋のクルマ好きになろうとでもいうのでもなければ、スーパーミニのクラスでイビーザに勝る選択肢など存在しない。
このクルマを除いたほとんどすべての小型車よりも見事なパッケージとルックス、充実した装備を持つだけでなく、イビーザには力強く滑らかで燃費に優れたエンジンと、広々として洗練された先進的なキャビンが与えられている。
さらには、依然としてファンなモデルでありながら成熟さも感じさせてくれる。
6位:フェラーリ・ピスタ
このモデナ発のスーパーカーほど、見事な品質と強烈なパフォーマンスを兼ね備えたモデルなどほとんど存在しない。
いまやスーパーカーにとってのひとつの基準とも言える0-97km/h加速3.5秒以下というタイムと比べても、ピスタの2.9秒は驚異的であり、このクルマはシフトアップのたびにドライバーに新たな衝撃をもたらす。
サーキットでのグリップはまるで専用タイヤを履いたドラッグレーサーのごとき強烈なものであり、最終的にそのグリップが失われるまで、このクルマは素晴らしく繊細なハンドリングを味わわせてくれる。
ピスタのステアリングを握ったドライバーに残されるのは疲労と驚愕だ。
(5〜1位 前編へつづく)