車輪が3本付いたフレームに原始的なエンジン 3輪自動車レースに参戦 前編
公開 : 2019.09.15 07:50 更新 : 2022.08.08 07:54
2位を走るトライクはあやわクラッシュ
続いての2戦目は、リバースグリットでコースを12周する3.2kmのレース。グリッドの最前列、フロントローに並んで喜んだが、スタートしてすぐに悲惨なほどに遅いことを突きつけられた。フラッグが振られ、年代物のド・ディオン・ブートンでの戦いが再び始まった。
ペダルを漕いでエンジンを始動させるまでに3位に落ちてしまった。額から汗が流れて、目に入る。バンクコーナーでは、バンクの上を走った方が自然に曲がれる。平坦な部分でのコーナリングは不安定で、特に路面が酷いところには赤いコーンが置かれているから、ライン取り自体も難しい。
コーナーの出口で2位のトライクが大きくジャンプし、スタート・フィニッシュラインのバリアにぶつかる寸前だったから、わたしも用心する。7周目で追いつき、恐怖感も忘れてコーナリング中に加速させる。1周回る毎にベルが鳴るが、徐々にスピードが乗らなくなってくる。燃料タンクの残りのヘキシレンと、煙突の長さが合っていないようだ。
屈辱的な順位でフィニッシュラインを通過したが、順位に関係なく周囲の観衆からの拍手が嬉しい。午後の休憩を取っているうちに観衆は驚くほどの人数に膨らんでいた。ダビダ社製のプリンボール・ヘルメットをかぶり、レーシング・ジャージを着る時間だ。さらに3戦目、30週のスクラッチレースが待っている。
3戦目のレースの様子と、参加車両については後編にて。