8月の日本車、新車販売がプラス 消費税アップ前の駆け込み需要?
公開 : 2019.09.16 07:50
消費税アップが近づいてきました。新車販売の結果にも動きが。登録・軽ともにプラスとなった8月の日本車販売をレポートします。
8月の日本車 販売台数クイズ
Q:8月の新車販売は、「登録車」と「軽自動車」ともにプラス。これって、消費税率アップ前の駆け込み需要?
A:駆け込み需要ではない模様。
業界団体関係者やメーカーのセールス部門の話をまとめると、「8月の新車販売がプラスを記録したのは、新型車効果が主要因」「前年同月比で30%近いプラスを記録した2014年の消費税率アップ前の駆け込み需要と比べると、今回は大きなうねりは起きていない」と指摘。
その理由については、「政府の増税対策による平準化の効果はあるだろうが、それよりも市場のクルマの購買意欲が弱い」「増税に対して消費を引き締め、今後に向けて貯蓄に回す人も多い傾向」と示唆する。「そのぶん、増税後の反動減は少なくて済みそう」との意見もあった。
8月の新車販売 2か月連続プラス
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめた2019年8月の全体での国内新車販売台数(速報値)は、前年同月比6.7%増の38万8600台と2か月連続で前年実績を上回った。
カテゴリー別では、
・登録車:同4.0%増の24万2718台(2か月連続のプラス)
・軽自動車:同11.5%増の14万5882台(3か月ぶりのプラス)
となった。
8月の登録車のブランド別新車販売台数では、新型RAV4などの販売が好調なトヨタ自動車が前年同月比4.1%増(10万9273台)、一部改良を行ったシャトルなどのセールスが堅調なホンダが同14.5%増(2万6777台)、NXやRC F、RXのマイナーチェンジを行ったレクサスが同52.1%増(4593台)とプラスを達成。
一方、日産自動車が同16.3%減(2万5116台)、マツダが同3.9%減(1万1399台)、SUBARUが同3.8%減(8170台)、スズキが同5.7%減(8121台)、三菱自動車が同7.1%減(3046台)、ダイハツが同21.3%減(2111台)とマイナスに落ち込んだ。
軽自動車の8月のブランド別新車販売台数は、新型タントを発売したダイハツが前年同月比16.5%増(4万7680台)を成し遂げて5か月連続でのシェアトップにつく。
最大のライバルのスズキは生産体制の見直しもあって同7.1%減(3万8244台)と低迷し、前月と同様に第2位に位置。また、NボックスやNバンに加えて新型Nワゴンの受注が好調なホンダは同25.9%増(3万598台)、デイズを新型に切り替えた日産自動車は同30.0%増(1万6637台)、eKシリーズを新型に切り替えた三菱自動車は同31.1%増(4719台)とプラスを達成した。