ロードテスト アウディS4 ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2019.09.28 11:50

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

テスト車は、アダプティブダンパーを用いたSスポーツサスペンションを装備するが、これは英国では最上位グレードのヴォルスプラング仕様に採用される予定のアイテム。予想したより明らかにエッジの硬いプライマリーライドを感じさせるが、快適性を損ねたり、運転をしづらくしたりするものではない。

コンフォートモードでも、上下方向のボディコントロールはなかなか容赦なく、アンジュレーションのある路面では緊張感とスポーティさ重視であることを痛感させられる。しかし、腰を痛めそうで堪えられないというほどではない。

非常に優秀な長距離ツアラーに仕上がっているが、完璧ではない。乗り心地はスポーツセダンの平均的レベルだが、ロードノイズはライバルより大きい。
非常に優秀な長距離ツアラーに仕上がっているが、完璧ではない。乗り心地はスポーツセダンの平均的レベルだが、ロードノイズはライバルより大きい。    OLGUN KORDAL

セカンダリーライドの侵入は、市街地の速度域ではほどほど鋭く感じるが、これもパフォーマンスセダンのアベレージから大きく外れるものではない。どちらかといえば、アウディのSモデルでこれだということに驚かされる。

ペースを上げると乗り心地は改善され、B級道路より高速道路や幹線道路をハイペースで飛ばす方が向いているという印象が強くなる。こうした走りの性質と快適なドライビングポジション、静かで洗練されたパワートレインが相まって、非常に優秀な長距離ツアラーに仕上がっているのだ。

たしかに優秀だが、完璧ではない。クルージングしていれば、エンジンはおとなしいが、19インチのホイールとタイヤが、英国のあちこち荒れた舗装によってかなりのロードノイズを発生させるのだ。

113km/h程度をキープしてのクルージングでは、70dBの騒音を計測。ひどくうるさいわけではないが、今年テストした320dは、ローダウンしたMスポーツ仕様のサスペンションと18インチホイールを装着していたにもかかわらず、同じコンディションで64dBにとどまっている。

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