グループBラリーに実在 プジョー504ピックアップ・ラリー復活劇 前編
公開 : 2019.10.06 07:50 更新 : 2021.02.02 12:45
友人とのつながりが生んだプロジェクト
堅牢な後輪駆動プラットフォームをベースにアフリカでラリーマシンに生まれ変わった504は、ケニア・サファリ・ラリーとコートジボワール・ラリーにさかしている。ジョニー・ヘリエとジョン・ホープ組によって参戦した1983年のサファリ・ラリーでは、8位で完走している。
世界ラリー選手権(WRC)で最も上位に入賞できた記録は、デイビット・ホージーとデイヴィッド・ウィリアムソン組による、1984年のコートジボワール・ラリーでの5位入賞。しかし、参加車両はわずか12台だった。またホージーは1984年のアフリカ・ラリー選手権では、504ピックアップで見事に優勝している。
今回ご紹介する504ピックアップは当時のマシンではなく、英国中部、ノース・ヨークシャーに住むエンスージャストのアラン・ウェストンが作った忠実なレプリカ。2018年まではピックアップ・トラックとして、過酷な実務労働に従事ていたクルマだった。しかし自動車オークションへの出品で、すべてが変わった。
「これほどの規模で自分のクルマに手を加えたことはありませんでした。友人のメトロ6R4の修理を手伝ったことはありましたが」 と話すウェストン。その友人とは、英国では有名なスローリー・サイドウェイズというラリーのファンクラブに属する、ティム・ベンドル。別の友人、アダム・キーラーもウェストンに影響を与えたようだ。
後編ではリビルドの様子をご紹介しよう。