古典的スポーツカー比較試乗 ケーターハム・セブン vs マツダMX-5 vs トヨタGT86 vs 日産370Z vs フォード・マスタング 後編
公開 : 2019.10.13 18:50 更新 : 2021.01.28 18:11
番外編1:英国版AUTOCARスタッフが選ぶ 最高にピュアなモデル3選
アストン マーティン・ヴァンテージGT8
モデルライフ末期に登場したこのスペシャルモデルのことを、よりパフォーマンスを磨き上げたGT12に劣る存在だと思うかも知れないが、GT12が積むのは出来の悪いアストン製ロボタイズドマニュアルギアボックスでしかない。
一方、GT8にはマニュアルギアボックスが与えられ、見事な仕上がりのシャシーと素晴らしいフィールのステアリングが組み合わされている。
さらに、その荘厳なエンジンサウンドははるか彼方にまで響き渡り、なによりこのクルマが持つ魅力的なハンドリングの証しとして、いまもラップトップの壁紙にはこのクルマの写真を使っている。
マット・ソーンダース
MGB
このクルマのシンプルさと、いまやカーデザイナーたちが「グレート・サーフェシング」と呼ぶようになった、まるでボートのようなほぼ完ぺきに近いプロポーションのことをいまでも愛している。
トルクに溢れ、キャビンは広く、そのエンジンサウンドは唯一無二の見事なものであり、肩ひじ張らずに付き合える存在だった。
そしてそれはいまも変わらない。
スティーブ・クロプリー
アストン マーティンDB Mk III
1台を選ぶのは難しい。まさにお気に入りのエンジンと駆動輪、トランスミッションとエンジンレイアウトだからだ。
これがトヨタGT86がこれほど早く人気を得ることが出来た理由であり、もし真っ当な職に就いていたなら、おそらくは最初の1台に選んだことだろう。
だが、もしまだ夢の続きを見られるなら、アストン マーティンDB Mk IIIがメカニカルレイアウトに関係なく、これまで運転したなかでもっとも特別なモデルの1台であり、このクルマを選ぶだろう。
マット・プライアー
番外編2:おすすめユーズドモデル5選
BMW M3 (E90/E92)
最後の自然吸気エンジンを積んだM3というのは特別な存在だ。
見事なリア駆動のハンドリングを備えてもいるが、420psを発揮し8300rpmのレッドラインまで強烈なパワーを感じさせる4.0L V8エンジンこそがこのクルマの真骨頂だ。
選ぶべきは6速マニュアルギアボックスを積んだモデルであり、ようやく価格も1万ポンド(132万円)近辺へと近づいてきた。
ホンダS2000
叫ぶように240psを発揮する2.0L VTECエンジンと、正確な操作が可能な6速マニュアルギアボックスのよって、S2000は最高のパワートレインを備えた1台だと評価されている。
ハンドリングは限界付近でやや神経質な様子を見せるものの、エンジンを9000rpmまで回せばそんなことは気にならないだろう。
いまでは6000ポンド(79万円)で手に入れることができる。
TVRサガリス
TVRを手に入れるのであれば、可能な限り狂気のモデルを選ぶべきだろう。
最後のアナログなスーパーカーの1台であり、4.0Lの排気量から406psを発揮する6気筒エンジンの強烈なパワーを制御するのはドライバーの右足だけだ。
7万ポンド(923万円)から手に入れることが出来るが、その価格は上昇する一方となっている。
マツダMX-5(NC)
今回本編に登場したのは最新のMX-5だったが、間違いなくユーズドモデルのほうがより魅力的な存在だろう。
コンディション良好なNCも2000ポンド(26万円)程度から手に入れることが可能となっている(1.8Lと2.0Lモデルを選ぶことができる)。
ほとんどが無傷の個体であり、多くの運転する楽しみを与えてくれる。さらに信頼性も高い。
アストン マーティンV8ヴァンテージN430
2014年当時、ヴァンテージのなかで選ぶべきは6速マニュアルギアボックスを搭載したN430だった。
背すじがゾクゾクするようなエグゾーストノートと、見事なバランスを誇るハンドリング、さらには数々の魅力を備えたこの限定生産のアストン マーティンが6万ポンド(792万円)で手に入るなら、お買い得と言えるだろう。