ロードテスト BMW X2 ★★★★★★★☆☆☆
公開 : 2019.10.05 11:50
快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆
19インチタイヤとのセットならばアダプティブダンパーを装着できるが、テスト車の20インチタイヤではパッシブダンパーしか組み合わせられない。そんなわけで、今回の車両では、コンフォートモードでもダイナミックモードでも、乗り心地のクオリティに大きな違いはない。ようするに、決して快適とは言えないのだ。
ローダウンされたハードなMスポーツサスペンションでは、英国の凹みだらけな公道で苦戦を強いられる。平坦でないお粗末な舗装は、ボディの落ち着かない動きを生み、深い轍や窪み、ジョイントは、音を立てるほど強い衝撃を見舞う。
その攻撃的な乗り心地は、かなりパフォーマンス寄りのクルマに見られるレベル。ところが、おもしろいことにこのX2は、SQ2よりも路面の不整を探り当てる能力に長けているように思える。ライバルより1インチ大きいホイールと、それに履いたランフラットタイヤが、その理由ではないだろうか。
布張りのシートはアウディのものよりしっかり身体をホールドしてくれる。アジャスト性にもすばらしく優れ、高さのあるキャビンながら低く座らせてくれる。だが、快適性の洗練度は傑出したものではない。大きなタイヤが生む、かなりのロードノイズが原因だ。113km/h巡航時には、騒音計は70dBを示した。これは、SQ2の68dBには劣る数字だ。