ジャガー・プロジェクト7
公開 : 2013.07.12 20:00 更新 : 2017.06.01 02:16
ジャガー・プロジェクト7は、F-タイプ・コンバーチブルをベースとしたデザイン・スタディ・モデルで、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでデビューする。
このプロジェクト7は、ジャガーD-タイプのル・マン24時間レース・ヒストリーにおける精神を具現化したモデルということだけでなく、F-タイプに上級モデルが用意されていることを示唆してもいる。最新のレポートによれば、エンジンは650bhp、そして4WDモデルであるという。
ジャガーのル・マンにおける7つの勝利に敬意を表してプロジェクト7と名づけられたこのモデルは、デザイナー、イアン・カラムによって造られたワンオフのデザイン・スタディといわれている。
彼は以下のようにコメントしている。
「プロジェクト7は、レースにインスパイアされたデザイナーの夢だ。目的はひとつ。速く楽しいこと。ジャガーのスポーツカーは、特別なパフォーマンスを持つだけでなく、美しいことでも知られている。その精神をピュアに引き継いだモデルということができよう。」
彼のビジョンは、ジャガーのエンジニアリング・チームによってバックアップされる。そのエンジニアリング・チームは、XJRやXKR-Sに501bhp、74.9kg-mのスーパーチャージャー付き5.0ℓエンジンを供給した実績がある。
プロジェクト7は、スプリングとダンパーが再セッティングされ通常のF-タイプよりも10mm低くされたサスペンションが与えられる。また、セラミック製のフリーフロー・エグゾーストを備える。
パフォーマンスは0-96km/h加速が4.1秒、80-120km/h追い越し加速が2.4秒、そして300km/hのトップスピードを持つ。
プロジェクト7は、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、ジャガーの開発ドライバーであるマイク・クロスによってドライブされる予定だ。クロスは「あらゆる意味で本能的な、そのレスポンス、サウンド、そしてパフォーマンスを楽しんで欲しい。」とコメントしている。
プロジェクト7のエクステリア上の特徴は、ドライバーの頭をカバーするD-タイプに影響を受けたフェアリング、カーボンファイバー製フロント・スピリッター、サイド・スカート、リア・ディフューザー、固定式のリア・ウイング、低いフロント・ウインドスクリーン、そしてリスタイルされたフロント・バンパーなど。また、ルーフは完全に排除され、ロール・フープが取り付けられる。
インテリアは、レース用のシートとハーネス、ヘルメット・ホルダー、そして特別なトリムが装備される。また、ブルーのペイントは、1956年と1957年にル・マンに出場したD-タイプを思い起こさせるものとなっている。
このプロジェクト7は、将来的にはF-タイプのフラッグシップとなるF-タイプR-S GTに繋がるモデルである。C-X75がキャンセルされた今、ジャガーのトップとなるモデルだ。
ホットなF-タイプは2015年に登場する予定だ。このモデルは、プロジェクト7と同じようにスーパーチャージャー付きのV8エンジンが搭載される。ブランド・ボスのエイドリアン・ホールマークは、より高いパワーを持つバージョンで開発が進められていることを認めている。しかし、そのパワーを受け止めるのに苦労しているという。そのことから、ジャガーは4WDの導入を考えているのだという。
ジャガーの関係筋は、今後R、R-S、そしてGTモデルが登場すると語っている。Rモデルはスポーツ・バージョン、R-Sは最大のパフォーマンスを発揮するモデル、そして、GTはサーキットにフォーカスした限定モデルとなる予定だ。