ロードテスト アウディA1 ★★★★★★★☆☆☆
公開 : 2019.10.14 10:50 更新 : 2019.10.14 23:10
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
まずは、残念なお知らせから。2代目A1には3ドアの設定がない。4m級のコンパクトハッチに、もはやその居場所はないということは、3ドアの割合が20%を切っていた先代A1の販売実績に明らかだ。アウディが5ドアのスポーツバックしか用意しなくても、やむを得ないといえるだろう。
同じ5ドア同士で比べると、新型は先代より50mmほど長い。しかし、それ以外のボディサイズは、ほぼ変化がない。
ベースとなるMQB-A0は、ポロやセアト・イビザ、スコダ・スカラと共通のプラットフォームだ。ホイールベースはセアト版と同数値で、それ以外とは異なる。構成はこのクラスの標準的なもので、モノコックもボディパネルもスティール素材。エンジンはフロント横置きで、駆動輪もフロントだ。
3ドア同様、ディーゼルの設定も見送られた。昨年のデビュー時に用意されたエンジンは30 TFSIこと116psの1.0Lガソリンターボで、その後に追加されたのもディーゼルではなく、出力の異なるガソリンユニットだった。テスト車の35 TFSIは、1.5Lで150psの中間グレードだ。
最強バージョンは2.0Lの40 TFSIで、200psを発生し、現在のラインナップでは唯一、アダプティブダンパーが組み合わせられる。それ以外はパッシブサスペンションだが、今回のテスト車と同じSラインはハードなローダウン仕様となる。ただし、全車ともリアサスペンションはトーションビーム。これはMQB-A0採用モデルに共通の仕様だ。また、4WDの設定はない。
エヴォと銘打たれるフォルクスワーゲングループの1498cc直4ターボは、気筒休止テクノロジーを備え、25.4kg-mのトルクと、混合モードで16.1km/Lの低燃費を両立。もっとも、WLTP燃費は仕様により変化するが。今回のSライン・スタイルエディションは、18インチのホイールをはじめ、オプション満載のモデルだ。
スタイリングに関しては、Sラインではアグレッシブさが増す。下位グレードには備わらないサイドステップやスポーティなフロント周りを持つが、不自然な後付け感はない。テスター陣は、これ以上アグレッシブにはできないほど存分に手が加えられたという意見で一致した。