マツダ3 (プロトタイプ)
公開 : 2013.07.12 15:02 更新 : 2017.05.29 19:13
■どんなクルマ?
フォード・フォーカスとフォルクスワーゲン・ゴルフのライバルにあたるマツダのニュー・モデルがマツダ3(日本名:アクセラ)だ。ライバルがターボ付きエンジンでダウンサイジングしているのに対し、マツダは先進のスカイアクティブ技術をもってそれに対抗する。CX-5とマツダ6に次ぐ本格的なスカイアクティブの導入である。
今回、われわれは発売前のモデルに試乗できた。エンジンは2.0ℓのガソリンで、パワーが低い方。マツダ3の英国でのベストセラーとなると予想されるモデルだ。
■どんな感じ?
全体的に軽い感じがする。その感覚は、スカイアクティブ・テクノロジーによって全体的に軽量化されていることと、ペダル、ステアリングの軽いタッチ、そして短く決まる精度の高い6速マニュアルによってもたらされるものだ。
新しいマツダ3は、都市部の道では素早く感じる。18インチのホイール(16インチも装備可能だ)による乗り心地は、かなり柔軟だ。
エンジンは、特に負荷が少ない状態や、クルージングに於いては例外的に静かだ。この118bhpの2.0ℓエンジンは線形なパワー・デリバリーが特徴で、突出したものはないが、ソリッドなフィーリングの持ち主だ。ちなみにその燃費は19.4km/ℓをマークする。
トルク・ピークは4000rpm。ライバル達のもつターボの押し上げ感はない。0-100km/h加速は8.9秒と遅くはないというレベルだが、もともとこのモデルはスリルを得るためのモデルでないので、充分といえるだろう。
ハンドリングはニュートラルで、軽い操舵力も街中ではプラス・ポイントだ。但し、高速域になると若干手応えに欠ける。どちらかと言えば、その快適性を重視したセッティングだ。
インテリアは、エルゴノミクス的に優れており、問題はほとんどない。僅かに視界を遮るAピラーを除けば前方の視界も良い。また、リア・ショルダーが上がっていくラインのため、斜め後ろの視界も良くない。しかし、その一方で、リア・シートの住人は守られている感があるのも事実だ。
キャビンも前モデルよりも広く、とりわけフロント・シートはショルダー・スペースやレッグ・スペースには余裕がある。ブートスペースもゴルフの380ℓとフォーカスの316ℓの中間に位置する350ℓとクラスの平均値は保たれている。
■「買い」か?
価格は9月に発表されることになっているが、その時点で、マツダ3がライバルに対してどれだけの競争力を持つかがわかってくるだろう。ダウンサイジングに対するマツダのスカイアクティブ・テクノロジーがどれだけ評価されるのか楽しみだ。
(マット・バート)
マツダ3
価格 | £18,500(278万円):予想 |
最高速度 | 195km/h |
0-100km/h加速 | 8.9秒 |
燃費 | 19.4km/ℓ |
CO2排出量 | 119g/km |
乾燥重量 | 1280kg |
エンジン | 直列4気筒1998cc |
最高出力 | 118bhp/6000rpm |
最大トルク | 21.4kg-m/4000rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |