ホンダ改良新型フリード シエンタとの選び方 ポイントは3列目シート

公開 : 2019.10.18 11:30  更新 : 2021.01.28 17:58

ステップダウンシフトも

ガソリン車では、下り坂でシフトレバーを操作することなく、ある一定のブレーキ操作だけでエンジンブレーキを併用したスムーズな減速が行える、「ステップダウンシフト制御」をホンダのミニバンでは初めて採用した。

これにより、走行状況に応じたダウンシフト制御を行うとともに、エンジンの回転を適切に保ち、滑らかな走りを可能としている。

フリード・ハイブリッド・クロスター・ホンダセンシング
フリード・ハイブリッド・クロスター・ホンダセンシング

搭載されるパワーユニットは、従来型と同じ1.5Lのガソリン直噴DOHCか、1.5LアトキンソンDOHCに1モーターを組み合わせたハイブリッド。ミッションは、エンジン車はCVT、ハイブリッドは7速DCTと組み合わされる。

駆動方式は、いずれにもFFと4WDを設定。また乗員数は、2列目をキャプテンシートとした6人乗りと、ベンチシートの7人乗りがあるが、クロスターは6人乗りのみとなる(フリード+は、全タイプ2列5人乗り)。

競合車 好調シエンタ

さて、フリードの最大のライバルは前述のトヨタ・シエンタだ。2019年度上半期の登録台数は5万5602台と3位につけている。2015年に発表された現行型シエンタは、2018年にマイナーチェンジ。サイズもシルエットも、フリードとよく似ている。

1.5Lとハイブリッドのパワーユニットを選ぶことができ、4WDも設定するなど、ラインナップ的にも大きく変わらない。

(左)改良新型フリード・ハイブリッドGホンダセンシング(右)改良新型シエンタGクエロ
(左)改良新型フリード・ハイブリッドGホンダセンシング(右)改良新型シエンタGクエロ

今回のマイナーチェンジで落ち着きのある顔つきになったフリードと、ちょっとアグレッシブなシエンタ。デザインは個人の好みで選ぶと良いだろう。走りっぷりも、大きな差はない。

最大の違いは、3列目シートだ。

3列目シート 大きな違い

シエンタでは3列目シートを床下に収納できるが、シートの作りは簡素なので長時間座るのはつらい。フリードでは比較的しっかりしたシートだが、跳ね上げ式なのでラゲッジスペースの幅が狭くなる。

またシエンタは6人乗りでも2列目はベンチシートなのでウオークスルーはできない。

(左)フリードの3列目は、使わないときは跳ね上げてたたむ。(右)シエンタの3列目は、2列目の床下に収納できる。
(左)フリードの3列目は、使わないときは跳ね上げてたたむ。(右)シエンタの3列目は、2列目の床下に収納できる。

つまり、シエンタは2列5人乗りが基本で、いざというときに3列目シートを出して使う。フリードは3列6人(or7人)乗りが基本で、荷物を積むときだけ3列目シートをたたむ。主にどういう使い方をするかが、選択のポイントになるだろう。

フリードには2列5人乗りのフリード+があるし、ファミリーカーっぽくないモデルが欲しいなら、新グレードのクロスターもある。またシエンタにも5人乗りが設定された。

安全&快適装備も、ほとんど差はない。価格的には、グレードや装備の違いがあるので一概には言えないが、フリードのほうが少し高いようだ。この2台、単純にどちらが良いとは結論づけられない。デザインの好み、主な使い方を考えながら、実際に試乗してみて(できれば家族と一緒に)、気に入った1台を選んで欲しい。

改良新型フリード・シリーズの価格は、199万7600円〜301万8400円。新グレードのクロスターは、238万400円から用意されている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事