【クルマの新しい買い方?】サブスクリプションの真実 リースや残価型設定ローンとの比較も
公開 : 2019.12.26 11:50
音楽ストリーミングなどではお馴染みのサブスクリプションですが、自動車世界にもその波は広がっています。今回はそんな新しいクルマの買い方のメリットとデメリットを探ってみました。自由なクルマ選びが楽しめる反面、乗り越えるべきハードルもあるようです。
もくじ
ー広がるサブスクリプション 魅力は柔軟性
ープロのスポーツ選手向け いつでも解約可能
ー夏にはオープン 冬はSUV
ー彼女のために 犬のために
ー明らかなメリットが 保険には注意
ー番外編1:クルマのサブスクリプション 柔軟性がカギ
ー番外編2:リースと残価設定型ローンにもメリットあり
広がるサブスクリプション 魅力は柔軟性
ガソリン代以外すべてを含んだ月額定額料金を支払うことで、新車やユーズドカーに乗ることのできるサブスクリプションサービスが英国でも広がっている。
こうしたサービスは、Wagonex社や、自動車メーカーも採用可能なサブスクリプションスキームを持つDrover社といった企業が提供している。
Thrifty社やEurocar社といった英国ではよく知られたレンタルカー会社も同じようなサービスを提供しているが、音楽や携帯電話ならいざ知らず、サブスクリプションというのはクルマにとっても便利で安価な利用方法と言えるのだろうか?
個人で建物調査の仕事を請け負っているサリー州に住む33歳のサム・ライトは、いま3ドアモデルのミニ・クーパーSとBMW X2 xDrive 20d MスポーツXオートの2台を所有しているが、どちらもリースや残価設定型ローンではなく、サブスクリプション型のレンタルサービスで手に入れたものだ。
「リースも試してみました」と、彼は言う。「X5やQ7を何台かと、GLC 43 AMGにも乗りました。1万ポンド(139万円)のデポジットを支払って、毎月1800ポンド(25万1000円)と過走行料金として2500ポンド(34万9000円)を負担しています」
「さらに、メンテナンスコストや消耗品、道路税も支払う必要があり、個人で仕事をしているため、つねに状況の変化にもビクビクしていました。もっとフレキシブルな手段を探していたんです」
プロのスポーツ選手向け いつでも解約可能
そんなライトが見つけたのがFlexiFleetのサービスだった。このサービスはThrifty社が運営しており、誰もがメリットを享受することが出来るものの、もともとはシーズンごとに収入が変わることの多いプロのスポーツ選手向けに創り出されたものだ。
そのため、このサービスで必要とされるデポジットは1カ月のレンタル料金同額と非常に少額なだけでなく、最終的には払い戻されることになっており、契約期間も最初の1カ月だけが解約不能なだけで、2カ月目以降は違約金無しで車両を返却することができるようになっている。
ただし、保険はサービス利用者側で手配する必要があることには注意が必要だ。
「このサービスは、インターン中などで将来どうなるか不安のある方や、現在はクルマを所有していないものの、クルマが必要となる職業への転職をお考えの方々の間で人気が高まっています」と、FexiFleetでマネージャーを務めるゲイリー・マクドナルドは言う。
このサービスの月額利用料には、3200kmまでの走行距離にメンテナンスコストと万一車両が故障した際の修理コスト、さらには自動車納税証明書代が含まれており、サービス利用者が利用継続を望んだ場合に備え、6カ月ごとに新車への車両更新が行われている。