トヨタ・ヤリス、欧州/北米でどう評価されている? 国内ディーラー店員の反応は

公開 : 2019.10.18 06:00  更新 : 2021.01.28 16:43

北米 トヨタヤリスマツダデミオ

ヤリスは全世界で販売されるグローバルコンパクトカーだが、ヤリスの車名でも地域によって全く別のクルマが販売されているケースがある。

北米/南米においては、最新のヤリス=デミオ(マツダ2)である。

北米/南米においては、最新のヤリス=デミオ(マツダ2)。いわゆるマツダのOEM。
北米/南米においては、最新のヤリス=デミオ(マツダ2)。いわゆるマツダのOEM。

まず、北米では2003年から「トヨタ・エコー」(2ドアクーペ/4ドアセダン)の名前で初代トヨタ・ヴィッツのセダン版(=トヨタ・プラッツ)が販売されていた。

その後、2代目北米ヤリスからは「トヨタ・ヤリス」(4ドアセダン=トヨタ・ベルタ)として販売されている。2009年に「トヨタ・ヤリス5ドアハッチバック」(=ヴィッツ5ドア)を追加した。

3代目北米ヤリスのハッチバックも同様に日本のヴィッツの北米仕様として2019年1月まで販売。以降、北米における「4代目」ヤリスのハッチバックはマツダ2のOEM版が販売されている。

なお、マツダ2はアメリカでの販売はハッチバック、セダン共にナシ。

マツダは2014年1月から稼働している新工場(メキシコ合衆国グアナファト州サラマンカ市)でマツダ2を生産しているが、同時に同工場でサイオン(Scion)iAの生産も開始。

サイオンとは米国トヨタが2003年から展開していた「ジェネレーションY」をターゲットとする若者向けブランドである。

2016年にサイオンブランドが廃止されたことに伴い、2016年8月発売の2017年モデルから、車名をサイオンiA→トヨタ・ヤリスiAに改称し、さらに、2019年モデルからトヨタ・ヤリスセダンに改称している。

北米仕様のヤリスは、現在、ハッチバックは現行デミオ、セダンはデミオ・セダンとなっている。

デミオのセダンで日本では一般販売されていないが、2019年より自動車教習車として全国の教習所に導入が始まりつつある。

名前の変更 ディーラー店員の反応は?

さて、新型ヤリスの「現場」での評判はどうだろうか? 3代目までのヴィッツは「ネッツ店」のみの販売だった。いっぽう新型ヤリスに関しては、トヨタディーラー全店で販売される。

名前も取り扱い店も大きく変わることになるが、トヨタ車を販売するディーラーの営業マンたちはどのように思っているのだろうか?

トヨタ・ヤリス
トヨタ・ヤリス

「アグレッシブな顔つきと車名変更によって1代目、2代目までのヴィッツのように万人ウケするクルマとは言えないかなと思います」(神奈川県内ネッツ店)

「ヴィッツは軽自動車じゃ不安だけど、あまり大きなクルマは運転しにくい。そしてハイブリッドじゃなくても安くて燃費が良いクルマが欲しい、という女性ユーザーに支持されてきました」

「コロっとしたかわいらしいスタイルでも、女性ウケを重視するために可愛すぎないところが評価されていたと思います」

「走りに振ったスポーティなクルマが好きな女性も増えていますが、まだまだ少数派です。クルマに関しては保守的な方が多い。可愛いけど可愛すぎないクルマが支持されます」(長野県内ネッツ店)

「ヤリスは、世界ラリー選手権(WRC)に参戦してきました。ワールドラリーカー『ヤリスWRC』でも知られています」

「燃費が良く使い勝手の良いコンパクトカーという日本でのイメージとはだいぶ異なりますが、スポーティなイメージになったことで若い男性ユーザーを取り込めるのではないかと期待しています」

「うちでは、これまでヴィッツを扱っていませんでしたが新モデルから販売が可能となるので楽しみです」(愛知県内トヨペット店)

機能もスタイルもすべてが斬新な新型ヤリスは来週から開催される東京モーターショーでプロトタイプがお披露目される。

発売は2020年2月以降を予定している。

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