フォルクスワーゲン・タイグン・プロトタイプ
公開 : 2013.07.16 13:51 更新 : 2017.05.29 18:58
■どんなクルマ?
フォルクスワーゲン・タイグン・コンセプトは、フォード・エコスポーツやフィアット・パンダ・トレッキングに対抗すべき開発されたコンパクト4シーターSUVだ。発売は2016年を予定している。
このコンセプト・モデルは、モーターショーの会場から離れてカフェやショップが立ち並ぶ街中でも、その鮮やかなブルーのペイントは別とすれば、そこに溶け込むだけの説得力のあるスタイリングに感じられる。それは、紛いもなくフォルクスワーゲンそのものなのだ。また、そこにはティグアンにも通じるものがある。四隅に張り出したタイヤ然り、視覚的な信頼がそこにはある。また、205/65サイズのタイヤと17インチ・ホイールという組み合わせもフォルクスワーゲンのSUVに相応しいルックスを与えているようだ。
もちろん、未だ何も公式なものではない。しかし、フォルクスワーゲンとジウジアーロの共同作業となるスタイリングは、ほとんど微妙な手直しさえすれば、そのままプロダクション・モデルに移行できそうな完成度だ。ただし、グリルとヘッドランプは最近のフォルクスワーゲンよりシンプルだし、優れたアクセスを見せるテールゲート周りの複雑なテールライトは、このクラスのものとしては複雑すぎるので、プロダクション・モデルとなる時には、ワンピースのシンプルなものに変えられることは容易に想像がつく。
■どんな感じ?
タイグンのホイールのポジショニングは、高いシート・ポジションとSUVの小さいボディとを上手く結合する役目を果たしている。そのシート高は694mmで、ティグアンよりも64mmも高い。その高いシート・ポジションによって、すべてのタイヤの位置がはっきりと掴め、その眺めも圧倒的に良いものとなっている。
ホイールベースはUp!よりも50mm長い2740mmだが、それでもSUVとしてはコンパクトなサイズだ。実際のサイズも、全長3859mm、全幅1728mm、全高1570mmという数値だ。しかし、その深いレッグルームやキャビンの幅、ゆったりとしたシートから、タイグンの内部に座っていると非常に大きいクルマに載っているかのようなイメージが与えられる。
このコンセプト・モデルに付けられているパッセンジャー・グラブ・ハンドルを含むダッシュボードは、おそらくプロダクション・モデルでは変更されるだろう。また、その派手で明るい色は、間違いなくシックなものに変更されることだろう。
エンジンはUp! GTから移植される109bhpの3気筒直噴ターボで、6速ギアボックスとの組み合わせでなかなかのパフォーマンスを示してくれる。そのボディ重量が995kgと相当なライト級であることも相まって、典型的なタウンスピードには充分なパワーだ。
トルクも1500rpmから3500rpmの相手で17.8kg-mを発生するもので、ローエンドおよびミッドレンジで充分なトルクを発揮していくれる。フォルクスワーゲンは、タイグンのパフォーマンスを0-100km/h加速9.2秒、トップスピード187km/hと発表しているが、シティ・ラナバウターとしては問題ない数値である。
また、このタイグンは、そのドライブのしやすさも印象的だった。軽い電気機械式のステアリング、小さなターニング・サークル、エンジンのレスポンスなどは、街中における機敏さをもたらしてくれる。特に、オープンロードでは寛いだ感じがする。ボディ・コントロールにも優れ、ステアリングはダイレクトなフィーリングを持つ。乗り心地に関しては、まだまだ詰めていく必要があると思われるが、それでも基本的には良く出来ていると評価できよう。
■「買い」か?
タイグンは、このまま市場に出しても充分に競争力のあるモデルということができよう。もし、フォルクスワーゲンがクレバーならば、いくつかのスタイルが考えられる。エントリー・レベルのシンプルなバージョンから、ルーフバーやテールゲートにスペア・ホイールを背負ったオフロード志向のモデル、そしてアップマーケット向けのインテリアを備えたラグジュアリー・バージョンなどだ。
(グレッグ・ケーブル)
フォルクスワーゲン・タイグン
価格 | NA |
最高速度 | 187km/h |
0-100km/h加速 | 9.2秒 |
燃費 | 21.3km/ℓ |
CO2排出量 | 110g/km |
乾燥重量 | 995kg |
エンジン | 直列3気筒999ccターボ |
最高出力 | 109bhp |
最大トルク | 17.8kg-m |
ギアボックス | 6速マニュアル |