新型ヤリス 車両型式に「P」? パブリカ/ヨタハチ/スターレットから続く歴史
公開 : 2019.10.23 11:45 更新 : 2021.01.28 16:43
AUTOCARの独自取材で、新型ヤリスの車両型式に「P」が用いられることが判明。型式のアルファベット「P」は、特別な意味があると考えます。パブリカ/ヨタハチ/スターレットなど歴史に名を刻む小型車との共通点です。
ヤリス 全てを一新しても変わらないもの
実質4代目トヨタ・ヴィッツとなる新型ヤリスが2020年2月に発売される。
海外では初代ヴィッツからヤリスの車名を使っていたが、国内では現行3代目までヴィッツとして販売。4代目からは全世界統一で「トヨタ・ヤリス」となる。
車名が統一されても、実は中身は色々で、北米版ヤリスはマツダ2(デミオ)だったり、中国をはじめ東南アジアの一部では日/欧/米とは全く異なる一回り大きな専用ボディを採用していたりする。
新型ヤリスはTNGAによる新設計で新開発のエンジン含めすべてが新しくなった。車名の全世界統一や、全販売店での扱いとするなど、革新的な変更も注目を集めている。
しかし、すべてが新しい新型ヤリスにも、ずっと変わらないものがある。それは、ヴィッツ時代、前継モデルのスターレット、さらに前継のトヨタ・パブリカからずっと引き継がれている「車両型式」を表すアルファベットが「P」であることだ。
新型ヤリスの車両型式にも「P」が用いられることが、AUTOCARの独自取材により明らかになった。
ハチロクやスープラのように長いブランクがあったわけでもないから当然と言えば当然かもしれないが、基本設計もエンジンもすべてを新しくしたことで、「P」を名乗らないかも? と思っていたので、ホッとしたのである。
ちなみに、初代セリカXX(A40/A50)、2代目セリカXX(A60)、初代スープラ(A70)、2代目スープラ(A80)にもずっと使われてきた「A」はGRスープラでは用いられなかった。(ちなみに米国ではセリカXXの名称は使用されず、初代スープラがA40/A50となる)
わかりやすさを意識してか、GRスープラを「90スープラ」「A90」と呼ぶ向きもあるが、こちらは愛称のようなもので正式な車両型式はDB型だ。
型式のアルファベット「P」は何を意味している?
ヴィッツの前継モデルは、トヨタ・スターレットである。そして、そのスターレットの前継モデルは……1961年に発売されたトヨタ・パブリカとなる。新型ヤリスにつながる歴代の車両型式を紹介してみよう。
パブリカ
初代パブリカ(1961年6月30日発売)→UP10
2代目パブリカ(1969年4月1日発売)→KP30/UP30
パブリカ・スターレット
初代パブリカ・スターレット(1973年4月11日)→KP45/KP47
スターレット
2代目スターレット(1978年2月3日)→KP61
3代目スターレット(1984年10月1日)→EP71
4代目スターレット(1989年12月19日)→EP82/NP80
5代目スターレット(1996年1月6日)→EP91
ヴィッツ
初代ヴィッツ(1999年1月13日)→SCP10
2代目ヴィッツ(2005年2月1日)→SCP90/NCP95/NCP91/KSP90
3代目ヴィッツ(2010年12月22日)→NSP130/NSP135/KSP130/NCP131
トヨタコンパクトカーの系譜である「P」とは、パブリカの「P」から新型ヤリスまで、58年にわたってずっと継承されていることがおわかりいただけただろうか?